ジャパネットたかたの社長時代から、様々な新しい挑戦をしてこられた髙田明さん。どうやって未来予測をされているのか聞いてみると……

――「将来」についてどのように予測されていますか。

 わたしにとって大事なことは「今を生きる」ことです。
 これは本にも書きましたが(『伝えることから始めよう』東洋経済新報社)「今を生きる。過去にとらわれない。未来に翻弄されない」ことこそが本当に大切なことではないかと思っています。過去は変えられません。じゃあ未来はどうなのか。

 わたしは悩んでいる人の多くが、未来に翻弄されているんじゃないかと感じています。未来に何が起きるか想像もできないわたしは、未来について考えることをしない。ですから未来に悩んだりしない。秀才が何人集まっても明日の株価さえ分からない時代に、未来について考えて悩んでも仕方がないからです。 

 未来について悩むくらいであれば、楽しく想像した方が良いと思います。変えられない過去と違って、未来は変えられますから。来年70歳を迎えるわたしが、「あと50年生きる」なんて言うと夢みたいな話だけど、そういう気持ちを持って生きることが大事だと思います。もし「平均寿命で考えたらあと10年だ」と考えていたら10年の人生しか描けません。それはちょっと寂しい。だから50年生きると信じて、人生を描いたほうがその瞬間、瞬間を楽しむことができるんじゃないでしょうか。

 最近は、講演に呼ばれたときにはこの話をするんですけど、聞くとみなさん、「話を聞いて考え直して、自分ももうちょっと生きることにした」と言ってくださいます。「わたしは50年だから、●●さんもあと40年は生きてくださいね」なんてお返しするものだから、みなさん苦笑いをされていますね(笑)。でも、未来に思い悩むよりも夢を描いて今を生きる方がいいと思います。

 第6回で「悩みって思考と行動が止まっていることなんです。悩んで思考と行動を止めてしまっているのであれば、今やらなければいけないことをやっていた方が、確実に変わっていく。そう思いませんか?」とお答えしました。そして失敗とは「一生懸命やらなかったこと」だ、とも。
 未来を変えられるのは自分だけです。自分を変えられるのも自分だけ。
 わたしは「今、目の前にあること」にできる限り力を出し尽くし、ここまでやってきました。今をしっかり生きれば、明日、未来は変わるんですよ。
 

明日の第十三回の質問は、「Q13.部下が動いてくれない、そんなときどう対応をしますか?」です。