これだけは押さえておきたい浴衣マナー

 夏祭りに繰り出すときは、浴衣を着たくなるものだ。しかし、普段は着慣れないものなので、所作などに戸惑うことがある。スマートに着こなすためにも、マナーなどを覚えておきたいものだ。

 まず、浴衣は決してフォーマルウエアではないということ。これを忘れないようにしたい。古来は寝間着として用いられていたものなので、正装が求められるレストランなどでは入場を拒否される場合がある。祭りの後にホテルのラウンジで一杯、などと考えても断られてしまうこともあるほどだ。

 女性は浴衣を着ると歩き方などにも気を配る姿が見受けられるが、男性の場合はそこまで気にしないことがあるだろう。しかし、洋服と同様の所作では不粋となるので気を付けたい。とくに注意したいのは、気づかぬうちに着崩れたりシワができたりしていることだ。また、暑いからと胸元を大きく開けることもご法度。同行者に恥をかかせることにもなる。

 浴衣を着るときには、専用の肌着を着用する。暑そうなイメージがあるかもしれないが、汗を吸着してくれるので快適に過ごせるはずだ。最近ではTシャツ型の半襦袢もあるので、こうしたものを活用してもいいだろう。一般的な肌着を使うなら、Vネックを選ぶとよい。

 購入前には、サイズをしっかり確認することが大事。女性と違って「おはしょり」で寸法を調整しないため、大きすぎても小さすぎても不格好になってしまう。左前にあわせ、腰骨の位置で帯が締められるか試着するようにしたい。

 柄にもこだわりを見せれば、さらに粋ではないだろうか。シンプルな縦縞は着こなしやすく、色が濃いほど無難とされる。上品さを演出したいなら麻の葉もおすすめだ。成長や健康という意味も込められているので、子どもとおそろいにしてもいい。

 せっかく浴衣を着るのなら、小物にも気を配りたいところだ。リュックサックやセカンドバッグをかかえていては、和装姿が台無しになってしまう。スマートフォンなどは帯に挟んだり袂に入れたりしてもいいが、落とさないようにするなら合切袋といわれる巾着状のものを持つとよい。

 足元は下駄や雪駄になるが、履き慣れていないと靴擦れを起こしやすくなるものだ。足が痛くては散策も満足に楽しめなくなるので、事前に試し履きするといいだろう。それでも当日は万が一に備えて、絆創膏を用意しておくと安心だ。

 何かと準備が必要で面倒だと思われがちだが、慣れてしまえばこれほど快適なサマーウエアはないと感じるだろう。背筋を伸ばして歩けば、かっこよさも3割増しになるかもしれない。この夏は祭り限定とはいわず、浴衣を着こなしてみてはいかがだろうか。