お盆休みも明け、またサラリーマンには戦場が待っている。適切な睡眠で体の疲れをとり翌日に備えたい。しかし…眠れない。それも「疲れている」のに眠れない。そんな悩みを抱えている方は案外多いのではないだろうか? 最新刊『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(ベスト新書)を上梓した医師・小林弘幸氏がその原因を解き明かす。

「疲れているのに眠れない」が起きるわけ

 睡眠不足を訴える人が増えています。

 厚生労働省健康局の調査では、「睡眠での休養」について「あまりとれていない」か「まったくとれていない」と答えた人が、30代で27.5%、40代で32.5%にのぼりました。ビジネスパーソンに限って調べれば、もっと割合が高くなるのではないかと思います。

 人々が訴える睡眠不足には二種類あって、一つが「睡眠のための時間がとれない」というパターン。

 しかし、6~7時間の睡眠が確保できないほど従業員を働かせる企業は、まずありません。あったとしても、これからは淘汰されていくはずです。

 実は、「睡眠のための時間がとれない」と嘆く人たちの大半は、行く必要もない飲み会に参加したりして睡眠時間を削っているケースが多く、「本当に時間がつくれない」わけではありません。

 問題は、もう一つの「眠りたいのに眠れない」という人たちです。現代社会には圧倒的にこちらが多いのです。

「疲れているはずなのに眠れない」
「明日は大事な仕事があるのに眠れない」

 こうしたことが起きるのは、ほぼ100%自律神経の乱れが原因です。

 私たちの体は日内変動を繰り返しています。日中は活動的に動くために交感神経が副交感神経よりも優位になっていたのが、夕方から逆転し始め、眠る頃には副交感神経が優位になってリラックスした状態で眠りに入っていくのが、本来の私たちのリズムです。

 しかし、現代社会では、このリズムを乱してしまうことが多々あり、そのために、夜になっても交感神経が優位な興奮状態に陥ってしまうことがあるのです。