夏のスペシャルイベントが大盛況の東京ディズニーリゾートですが、パークの楽しみといえば、アトラクションやショーだけだと思っていませんか? しかし、十数年パークに通うディズニーブロガーのみっこさんは、「アトラクションやショーの魅力はもちろんですが、ふとした光景に隠れているこだわりを見つけるとパークで味わえる感動は何倍にもなる」と言います。最新刊『思わす話したくなる究極のディズニー』より、ディズニーランドの人気アトラクション「ジャングルクルーズ:ワイルドライフ・エクスペディション」にまつわるエピソードを紹介します。

ディズニーリゾートの「顧客満足度」が急落した理由

◆「危険な探検」から「動植物の保護」へと物語が変わった!

 長年にわたり愛されてきた「ジャングルクルーズ」。2014年9月からは「ジャングルクルーズ:ワイルドライフ・エクスペディション」としてリニューアルしました。リニューアルによる変化のひとつは、昼と夜で演出効果が変わったことです。例えば、夜になると蛍の光が見えたり、ワニの目が光ったりするようになりました。

 さらに細かな変化として、元々の物語をベースにしながら「時代に合わせてアレンジされている」点が挙げられます。

 変化はアトラクション内の小物にまで表れています。建物に入ると、ジャングルクルーズのタペストリーが目に入るはずです。タペストリー中央に描かれた船のすぐ右下に書かれた小さな文字が、リニューアル前と後で、次のように変わっているのです。

・リニューアル前 → 「FIERCE BEASTS(獰猛な獣)」
・リニューアル後 → 「EXOTIC BEASTS(エキゾチックな獣)」

 変更の理由は、乗り場の左側に新しく加わったポスターと、その近くにある小さなひし形のプレートを見るとわかります。

 ポスターには「BE A FRIEND OF THE JUNGLE(ジャングルと友達になろう)」、そして小さなプレートには「ジャングルクルーズ・カンパニーはジャングルの動植物と文化を調査・保護し、そのすばらしさを多くの人に伝える活動に取り組んでいます」と書かれています。

 つまり、以前のジャングルクルーズは「危険なジャングルの探検」だったのが、リニューアルにより「動植物の調査・保護」に変わっているのです。

 ジャングル探検には変わりはないのですが、動物を「獰猛で危険な生物」として扱うのではなく、「保護すべき貴重な生物」という認識に変わっていることが読み取れます。

 非常に細かな変更ですが、30年以上の月日はアトラクションの物語をも変えるのですね。このリニューアルは施設の大改修という意味合いが大きいと思いますが、こうした配慮がされているところはさすがです。

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