バルカン半島を分析出来たら日本は勝利する!
今日本で最も注目されている保守論客、倉山満氏!構想15年の堂々書下ろしの超大作が遂に発売!!(2015年3月27日全国書店等で販売開始!)
『大間違いの太平洋戦争』の著者・倉山満先生に、新刊の出版秘話、ウラ設定、日本の外交問題、「チャンネルくらら」など、普段はなかなか聞けない裏話を語ってもらいました。

Q0:『嘘だらけの日露近現代史』(扶桑社)が絶好調の様で、読者の方からの反響はどうでしょうか?  (インタビューは3月18日に行ないました)

倉山 ありがとうございます。読者の方の反響は非常にいいです。

 ありがたいことに、「嘘だらけシリーズ」はこれで、累計28万4800部になりました。

 さらに、『嘘だらけの日露近現代史』に関しては、噓だらけシリーズの最高傑作と言ってくださる方も多いです。

 3月16日に行なった八重洲ブックセンターさんでの講演会もおかげさまで、あっという間に満席になりました。また、講演会後のサイン会で、驚いたのは10代20代の読者がすごく増えたことでした。

 頭が良く柔軟な若い人が支持してくれるのは本当に嬉しい限りです。

Q1:本書『真・戦争論 世界大戦と危険な半島』(日本とバルカンの近現代史)を執筆しようと思った動機をお聞かせください。

倉山 実はバルカン半島の本の構想はユーゴのコソボ紛争の1999年からです。

 人生でつらいことや悲しいことが起きたら、その度にバルカン半島の研究に没頭していました。

 バルカンの歴史を学ぶ度にやっぱり平和と人権って大事だなと。

 がんばって生きていかなきゃダメだなって思ったわけです。

 また、日本にとって、そして近現代史の視点からもこんなに大事で重要な場所はないわけです。

 ただ、書籍化にはハードルがありました。実際、日本人にとってバルカン半島には興味も感心もなじみもないわけです。

 世界史の教科書で、サラエボ事件ってサラッと出てくるだけですし。

 今まさに、紛争状態というわけではないですし。これをどうやって伝えようかと苦心していました。

 だったら実験的に、番組にしようということで、論より証拠で、「チャンネルくらら」(毎日18時更新) で動画にしたわけです。

 

 それがゲストに古谷経衡氏を招いて作成した『みんなで学ぼう!バルカン半島』です。

 おかげさまで「チャンネルくらら」の人気番組にもなりました。

 ここまで時間をかけて、構成が大昔に完成していたのは『?だらけの日米近現代史』(扶桑社)以来です。こちらは10年。

 今回のバルカンはほとんどもう『敦煌』(映画)みたいなものですね。

 構想15年。

 製作に関しても実際、9ヶ月以上もかかっています。

 倉山満史上最大の大作です。(笑)

Q2:日本からの視点でみるバルカン半島の近現代史、先例のない新たな試みだったかと思います。ずばり、その試みの狙いは何でしょうか?

倉山 なぜ先例がないかというと、日本のバルカン半島の研究者は優秀なのですが、自分たちは日本ではあまり重要視されないマイナー分野をやっているという思いを持っています。すごく自虐的です。また日本史のことをやっているわけじゃないので、日本との意義づけっていうところはやらない。

 一方、日本近代史家の多くは、バルカンのことなんて知らなくていいと思っています。

 そういった状況の中、バルカン半島を語らずして日本近代史が語れないという、強い思いがありました。

 本書でも、動画の中でも再三再四、強調したのが、三国干渉です。

 結局、なぜ三国干渉で日清戦争の戦果を取り上げられたかというと、実はドイツ皇帝ウィルヘルム2世の都合だったわけです。それも元をたどればバルカン半島の状況に合わせただけですね。これをもって、西ヨーロッパで起きたことによって東アジアの運命が決まるということが露骨に如実になったのです。

 別の言い方をすれば日本人にとっての世界史の誕生なのです。

 それまでの日本は世界史っていうよくわからない野蛮なものと離れて生きてきたわけです。それが幕末で、どうやら向こうで決まったことでこっちが動かされるらしいみたいになって、それが三国干渉で目の前に露骨に表れたわけです。

 しかし、それを撥ね返した日本人がいました。

 榎本武揚も大久保利通も井上馨も陸奥宗光も小村寿太郎もみんな成功したのは、バルカン半島のことがわかっていたからです。

 だからバルカン半島によって、日本の運命が決まる。

 そしてその運命を切り開いた明治人のすごさを語るというのが狙いですね。

 本編で書けばよかったですね。

 なんでこんないいことを、本編を書き終えて、脱稿してから言ってるんだ。(笑)