男女雇用機会均等法が成立してはや30年以上。女性活躍推進法が成立してちょうど2年。あなたが一生懸命頑張れば頑張るほど、なぜか水を差す残念な人達。友人、恋人、夫、家族、親戚、仕事関係。あなたの成長を喜ばない人も、わずかながらいるものです。フェミズム新時代をどう生きるか。ベストセラー作家いつかが直伝!絶賛発売中の『ガラスの天井のひらきかた あなたの成長を喜ばない人たちへの処方箋』より厳選して送る珠玉のエッセイ!

経済観念がしっかりしたミレニアム世代

 2017年の新成人は、ミレニアム世代(1980〜2000年頃生まれ)と言われ、123万人いるそうです。私の子供でもおかしくない世代です。

 19歳で初めて選挙権を与えられました。着物もレンタルが多く、その分写真をきちんと撮るなど、思い出は体験型。普段は節約志向で、人生の節目や、旅行やハロウィンイベントなどのハレの日に出費をしたい、とニュースで報じられていました。

 上司や先輩とのおつきあいにさほど関心はなく、渋々参加するのが本音で、趣味が合う仲間となら飲みニケーションもOKのようです。

 バブル世代の私からすれば残念なことですが、基本が割り勘なら、行きたがらないのも納得がいきます。おごってくれるからこそ上司や先輩に付いていったし、尊敬できたし、アドバイスも素直に耳に入ったのです。

 割り勘の上に自慢話を聞かされた日には、時間外手当ならぬ迷惑料をよこせ、という気にもなろうというものです。バブルの頃は接待交際費も多く使え、「一体だれが払っていたんだろう?」と、誰かお金の余っている人が、いつの間にか支払ってくれていたのだから不思議です。

 いまや、ラーメン屋でも男女が割り勘の時代。不倫しても交際費がないので、男らしさを演出するのも難しくなりました。 

 新橋駅の駅前インタビューで、「一生懸命働いて、やりくりしているけれども貯金ができない」と、多くのサラリーマンが答えていました。

 正社員でないと、貯金は無理な夢なのでしょうか......。
 今は平均年収200万円台も珍しくありません。

 昔から『ひとつ口は暮らせなくても、ふたつ口は暮らせる』というように、二人の収入を合わせて、家電も1台で済むと考えれば、経済学上は上手くいくはずです。

 ただし妻は、夫の扶養家族であろうとすれば、103万円の年収を超えてはいけません(2018年に改定される予定です)。物価が上がり、年収が下がる昨今、労働を抑制するこの壁も、ガラスの天井と言えるかもしれません。

イメージ写真

「70億が暮らすこの星で結ばれる。珍しいことではなくても、奇跡だと思った」で始まり、「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私はあなたと結婚したいのです」で終わるゼクシイのCMが、若者の共感を呼んでいます。

 現代社会は、コンビニが24時間体制で営業しており、ネット通販で、居ながらにしてなんでも揃う時代。趣味は多様化し、SNSを通じて、仲間もすぐに見つかるようになりました。

 一昔前は、35歳を過ぎて独身だと「変な人」と思われていましたが、今や生活に不便を感じないので、結婚しないことが不思議でもなんでもない。

 そんな時代にあえて結婚する意味を問うた、秀逸なCMだと思います。

 ブライダル関係者から伺ったのですが、再婚される花嫁のサポートは、とても楽しいのだとか。

 初婚の場合はお互いの家の事情や格式、来賓の手前もあって、花嫁が好きに衣装を選べなかったり、緊張していたりするのですが、再婚の場合は本気で祝いたい人だけが集まり、花嫁も本当に自分の好きな衣装や髪型にすることができるので、心から華やいでいるそうです。

 今や初婚でも、レストランウエディングが増えており、小さいけれど心温まる式が好まれています。

 四半世紀前までは、良妻賢母になるための、婦人の「三従(さんじゅう)」という教えが叩き込まれていました。
『家にありては父に従い、人に嫁ぎては夫に従い、老いては子に従う』
 というもので、つまり三従とは、三つの服従という意味で、女性は生涯自主性を与えられず、父、夫、息子か婿に従っていなければいけなかったのです。

 また、女の幸せは結婚して子を産むことだと決めつけられ、それまでしていた仕事を放棄させて家に閉じ込め、給料ももらえず、朝から晩まで炊事、洗濯、掃除、子育て、介護、家計のやりくり、親戚づきあい、ご近所づきあいと、働き続けでした。

 現代とは違い、洗濯一つとっても重労働でした。
 女性が嫁ぎ先の所有物だった時代は、民話やおとぎ話や怪談のように、鶴や動物や幽霊になって、化けて出るしか言いたいことが言えなかったのです。

 私は文句がある時、「いいですよ。気にしないけど根に持ちますよ!」「女は死んだら、化けて出ますよ!」と逆手に取って脅すと、とても嫌な顔をされます。

 また、電子書籍化もされている拙著『結婚できない10の習慣』がご縁で知り合った、結婚相談所に勤めておられた男性から伺ったお話です。

 相談に来られる女性が、一番重要視するのが相手の『年収』です。
 これは結婚に安定を求めるからで、「この方、年収が500万もないんですか?」などと不安の声が上がると、「お金より、この男性と一生一緒にいられるかが大事です」とアドバイスするそうです。
 実際には、年収はたいしたことがなくても、土地持ちだったり、実家が資産家だったりすることもあるので、必ずしも年収は当てになりません。

 第一、年収の高い男性は自分を変える気がない俺様気質の人が多く、思いやりに欠ける傾向にあります。

 また反対に、年収の高い男性が女性に求めるのが『若さ』です。高齢出産になる前に子供を産んでほしいと思うからで、やはり年齢が重要視されるのです。

キャリアを持つ女性の多くは、入会してみて、自分の査定が思ったより低くて愕然とするとか。

 美人でスタイルが良くて、「40歳過ぎて仕事も悠々こなせるから私は元気です」と言っても、出産年齢としては厳しいので求められない。

 若い頃にモテた経験があるだけにショックを受けるようで、そこでメゲないで感謝と謙虚さを身に着ければ、良縁に恵まれることもありますが、それでも成婚率は1割強から2割というのですから、結婚相手をみつけるのは容易ではありません。

「自分の悪いところを直す気持ちがあり、相手に合わせることができ、相手を思いやれる人は幸せな結婚ができます。自分の評価は他者が決めるもので、完璧な人などいないのだから、一方通行ではなく、お互いを認めて、相手の心に寄り添うことが肝心です」 
とのことでした。

 経済学的に言えば、一人の生活は苦しくても、二人合わせた年収で暮らしていく方が、家賃光熱費の負担が半減します。調子の悪いときは相手が頑張ればいい。お互い支え合って生きていく時代になってきたように感じます。

 そして、失敗したとしてもやり直せばいいのです。

 また、たとえ結婚をしなくても、自分の素を出せるパートナーがそばにいて、せっかく二人で生きていくのなら、喜びが2倍で悲しみが半分になればいい、というのが私の理想です。
 

ガラスの天井のひらきかた あなたの成長を喜ばない人たちへの処方箋』より抜粋