前回「大卒より高卒が有利になる?」を入り口として、高卒からそのまま就職というルートに光に当てた。では大学進学はどう考えればいいのか? 引き続き、『学歴の経済学』著者であり、上越教育大学教授・西川純氏に話を聞いた。

従来の大学の枠組みは大きく変わっていく

 まず西川氏が指摘するのは、これから既存の大学の枠組みが大きく変わっていくという事実だ。これまでのような「旧帝国大学」「高等師範学校」「早慶上理」「MARCH」といったくくりは意味をなさなくなるという。

「今後の大学の枠組みは“ ノーベル賞やフィールズ賞を取るような人材を育成する大学”と“それ以外”に分かれます。“ それ以外”の大学・学部は“ ジョブ型大学”と“ 非ジョブ型大学”に分かれます」(西川氏)

東京大学などの一握りの超エリート校はさらなる高みを目指す。

 つまり東大・京大といった一握りのトップ大学は、政府の要望からグローバルエリートを輩出する、アイビーリーグのような大学を目指していく流れになる。それら超エリート校とそれ以外の大学、という二極化がまず生まれるだろう。そして、それ以外の大学については、上にあげたようにジョブ型/非ジョブ型大学という分類がなされる。

 ここで耳慣れないジョブ型/非ジョブという言葉を説明しておきたい。

「ジョブ型」とは、大学教育と卒業してから就く仕事が一対一で対応している教育のこと。学部でいえば医学部、薬学部、教員養成学部などだ。

 一方「非ジョブ型」とは、学ぶ内容と社会に出てから求められる能力がそのままつながらないこと。学部でいえば文学部。そして社会学部、経済学部。これらは従来「つぶしが利く」とも言われてきたものだ。しかしいまは、この「非ジョブ型」学部が危ないという。西川氏が文学部を例に語る。