産んでも産まなくてもこれでよかったと思える人生のために。女として「自分が主語」の人生を楽しむためのヒントがある。34歳で子供が欲しくなり、40歳で不妊治療をやめたコラムニスト吉田潮の体験。妊娠した時のこと、そしてその後のこと。『産まないことは「逃げ」ですか?』より紹介する。

子供はいらないと公言できるか

 女優の山口智子のように、「子供はいらない・つくらない」と公言できる女はどれくらいいるだろうか。実は、潜在数は思った以上にいる。ただし、公言しないだけであって、心の中ではそう思っている。

 もうひとついえば、山口智子はかなり年齢を重ねてからの公言である。20代30代の時に同じことを言えたかどうか。言えなかっただろうし、言えなかった分だけかなりツライ思いもしたのだと推測できる。

 知人女性( 30 代前半)が離婚した。理由は「夫が子供を欲しがったから」。もともと子供はいらない・つくらないという同意のもとに結婚したのだが、夫が変わったからだという。

 周囲に妊娠出産ラッシュが起こり、子供はつくらないという方向でユニットを組んだにもかかわらず、夫は「子供が欲しい病」にかかってしまった。彼女の意志は変わらなかった。子供が欲しいと思う人と結婚してください、と晴れて離婚したそうだ。

 そもそも彼女はなぜ子供をいらないと思ったのか。本当の根っこの部分はわからないが、夫が家事に非協力的な人間だと結婚前からわかっていたという。1日中ゲームをやっているような夫だったらしい。もし子供を産んでも、育児どころか家事もすべての負担が自分にかかることが目に見えていた。そんな人生はイヤだと思ったようだ。

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