日本発祥のスポーツといえば、柔道や弓道などの伝統的な武道や、正月の風物詩でもある駅伝などが挙げられる。いずれも長い歴史があり、日本人なら知っていて当然といっても過言ではない。
 しかし、新しいスポーツも日本で誕生している。戦後に誕生したゲートボールもそのひとつで、世界大会が行われるほどに成長した。2000年よりオリンピック種目に選ばれた「ケイリン」も、日本生まれのスポーツだ。

 こうした一般的な知名度が高い種目以外にも、日本発祥のスポーツはある。名古屋生まれの球技「タスポニー」をご存じだろうか。直径17cmのスポンジボールを手で打つもので、テニスに似たルールだという。
 全国的な知名度は低いが、誕生からすでに30年以上も経過している。必要な道具が少なく、ボールが当たってもケガをしにくいことから、高齢者を中心に競技人口が増えているようだ。

 21世紀になったいまでも、新たなスポーツが開発されている。広島で生まれた「ダーツベースボール」は、ダーツと野球を組み合わせたユニークな競技。ピッチャーは吸盤が付いた専用ボールを、バッターの持つバットをめがけて投げる。
 このバットはダーツの的のようになっていて、ボールが付いた場所によって出塁が決まる。これを繰り返して点数を多く獲得したほうが勝つという、非常にシンプルなルールだ。2人いればできるので、野球のようにプレーヤーをたくさん用意する必要はない。また、狭い場所でもプレーしやすいのが特徴だ。

 ほかにも、卓球とテニスをミックスしたような球技「パンポン」など、個性的なスポーツが各地で誕生している。しかも、意外と歴史がある競技が多いのが興味深い。

 外国を起源とするスポーツをアレンジした種目もある。軟式野球やソフトテニスが代表的だ。明治時代に伝わったものの、使いやすさや安全性に配慮してゴムボールが使われたことに由来する。戦時中は資材統制の影響や、敵国のスポーツとして規制されたが、いまでは海外にも普及するほどになった。

 完全なオリジナルスポーツはあまり見られないが、自分たちがやりやすく、楽しめるようにアレンジしたものは多数存在する。ここに、体を動かすことへのヒントが隠されているのではないだろうか。
 たとえば、卓球をやりたいと思ったら、道具やウエアはもちろん、台を買うか体育館などの場所を予約しなくてはならない。それだけで初心者にはハードルが高いが、スリッパなどを使ってボールを壁打ちするなら、自宅でもできる。

 これがスポーツといえるかはさておき、楽しみながら体を動かすことで、運動を始めるきっかけを作ることができるだろう。どうしても形から入りたくなるものだが、思うままに体を動かしてみるのも悪くない。
『一個人』2017年10月号では、「カラダとココロが喜ぶことをはじめよう!」として、体を動かす趣味を特集している。定番系スポーツから新感覚エクササイズまで紹介しているので、自分に合ったものを見つけてほしい。