「国宝」という言葉が誕生したのは、今からちょうど120年前の明治30年(1897)のこと。「すべてが国宝、数十年に一度というレベルの展覧会」と、大きな話題を集めている「国宝展」(場所/京都国立博物館)が開かれるなど、今、国宝への関心が高まっている。9月25日発売の『日本の宝』(KKベストセラーズ)から、「国宝びっくり豆知識」を紹介する。 

Q海外でつくられたものも国宝になるの?

 文部科学省が定める重要文化財指定基準に「渡来品で我が国の工芸史上に意義深く、密接な関連を有するもの」とあるように、海外で制作され、日本に持ち込まれたものも国宝に指定されている。

 実際に、国宝の約14% が渡来品だ。一つに渡来品といっても、もはや本国の中国には残されていない『漢書楊雄伝 第五十七』など世界的にみても貴重なものもある。

 また、清凉寺の『釈迦如来像』のように、日本の僧が中国に渡り現地でつくらせたものや、渡来の苦労が伝わる鑑真の『金銅舎利容器』などもある。命をかけて海を渡り、現在まで大切に守り続けられたその歴史に心打たれる品々ばかりである。

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