長きにわたって芸能界の荒波を生き残る一流タレントの理由。『生き残る芸能人のすごい処世術』を上梓し、そのなかで彼・彼女らの秘蔵エピソードと仕事哲学を書いた芸能ジャーナリスト・城下尊之氏がみた出川哲朗(53)のすごさ。『世界の果てまでイッテQ!』などで大人気をほこる、元「抱かれたくない男」1位は、いかにしてここまでブレイクしたか。
30年間同じことをやり続けてきた強みがある。

他人の悪口を絶対に言わない

 リアクション芸人の代表格、出川哲朗に“第2次ブーム”が到来しているんだそうだ。
 言われてみれば、バラエティー番組やCMでの露出度が増えてきて、彼の顔を見ない日はないくらいだ。
 先日、イベントに登場してきた出川をマスコミが囲んで取材、最近の人気ぶりはなぜなのか、尋ねてみた。

「分かりませんよ。僕は30年、同じことをやり続けてきてるんで。時代が追いついてきたのかなって……、すみません」

 続けて、「太ってプクッとしてきたんですが、若い女の子が『カワイイ』って言ってるとか……。あ、いや、すみません、いま気持ち悪いことを言ったの、分かってますから」とウイットを交え低姿勢で答えた。

 確かに、10代の女の子たちが、ペット&ぬいぐるみ的なイメージで、カワイイと言うのだ。

 ずいぶん昔、名古屋ローカルの情報番組で、彼としばらく一緒に仕事をしたことがある。あの大きな独特の声と口調から、根っからのお笑いの人をイメージする人は多そうだが、話す内容はまっとうで常識的。それは昔も今も変わらない。その上、“いい人”だという評価も当たっていて、番組のプロデューサーや担当ディレクターの名前は当然だが、アシスタントディレクターの名前までしっかり覚えて話しかけているとか、誰に対しても悪口を絶対に言わないといった面もある。

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