東大卒、外資系証券や保険など金融12社を渡り歩いたお金のプロである山崎元さんに教わる「銀行を信じてはいけない理由」。過去2回で銀行員と話さない、銀行の商品に手を出さないということはわかったけど、じゃあお金のことって、一体誰に相談すればいいのでしょうか?

あなたの両親は口のうまい銀行員にカモにされている!?

 

 読者のなかには、お金の運用や保険、投資は「まだ自分には関係ない」と思っている人もいることでしょう。そういう人は、自分よりも親のことを心配したほうがいいかもしれません。

 以前、仕事で知り合った女性アナウンサーの方に「母が退職金をすべて銀行の投資信託に入れてしまったのですが、大丈夫でしょうか?」と相談されたことがありました。

 彼女が言うには、お母さんはすでに何百万円か損をしていて、それを忠告すると「担当の○○さんはいい人だし、短期の損益は気にしないでいいって言っていたから、大丈夫!」と、すっかり銀行員を信用しきっていたそうです。これは、長期投資なので、分配金が入ってくるから短期の減益には一喜一憂するなという意味。最近の銀行員はそのへんの証券マンよりも口が上手いことがあります。

 そもそも、退職金をすべて投資信託に入れること自体が大きな間違い。僕は彼女にこうアドバイスしました。「とにかくお金をその銀行から抜いて、別のところに移しなさい。そして、その銀行員と縁を切ってください」

 投資信託を続けても高い手数料がかかるだけだし、そのままにしておくと、またその銀行員が別の商品をすすめてくるからです。

 このケースのように、高齢者は、銀行員を「娘や息子よりも真剣に話を聞いてくれる」「あの人がすすめてくれるなら間違いない」と思い込みがち。それで大金を払って契約してしまうのです。

 たっぷり退職金をもらったお父さんが銀行のいい部屋に通されて、「当行では専門のコンサルタントがお客様にあった商品を…」「富裕層の方に向けた投資が…」などと言われたら、もううれしくなってしまうのです。

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