当落線上の危機感に抱いた疑問

【遠藤航・世界への大航海。第21回】

 

 ブラジル、ベルギー代表と戦う日本代表に選出してもらいました。浦和から5人。素直に嬉しく、名誉なことです。いつだってこの場所にいたい、と思うのはサッカー選手であれば当然だと思います。その中で今回の遠征は、僕の気持ちのなかにこれまでと違う感覚があります。

 「当落線上」の選手。
 日本代表における僕の立ち位置はその言葉のとおり、選ばれるか選ばれないかというギリギリのところにあると思っています。ハリルホジッチ監督が就任してから10試合に出場をさせてもらい、そのたびに当落線上ゆえの「危機感」が僕の背中を押してきたと言えます。

 振り返ってみれば、満足できるプレー、そうでなかったプレー、収穫と課題がいろいろと思い浮かびます。世界を見渡せば、僕のポジションである守備的な中盤の選手の重要度はますます上がっています。このポジションにおいて世界のトップクラスはベースとして球際にめっぽう強く、ボールが奪え、守備力が高い。加えて攻撃についても高いパフォーマンスを発揮しています。

 それはリオ五輪代表のときから求め続けたものでした。ボランチとして、ベースに守備を置き、攻撃においてもアクセントをつけ重要な働きをする。リオ五輪でグループリーグ敗退を喫し、世界水準を知り「この経験をA代表でいかしたい」という思いは日に日に大きくなっていったと思います。
 だからこそ、このA代表の争いに勝ち抜く、生き残るという「危機感」が僕のそばにいつもあり、いい意味で力になってきたと思っています。

 これまでと違う感覚、それは「危機感ばかりを抱いていては実際の試合で勝てない」というものでした。

 
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