「ロミロミ」とは古代ハワイアンの間に伝わってきたマッサージ法のこと…と考えられているが、もっと深い意味を持っている。古代ハワイアンの正統後継者であるレイア高橋さんが、著書『ハワイ式腸のマッサージ』でこう述べています。

ロミロミ=マッサージの認識になったのには深い歴史が

 

 あなたは、「ロミロミ」はマッサージのテクニックの一つだと思ってないでしょうか?

「ロミ」というハワイ語は、「もむ」という意味ですから、ロミロミはマッサージであると解釈しても間違っているわけではありません。ただ、ロミロミというのはただのマッサージを超えた、医学も心理学も哲学も含む総合医療ですから、そのすべてを理解しないと、肝心のマッサージに活かすこともできません。

 ロミロミがマッサージの手技であると思われた背景には、近代以降のハワイの複雑な歴史があります。

 ハワイに西洋文化が入ってきたとき、キリスト教もいっしょに広まりましたが、一神教ですから大自然の神々に祈る古代ハワイアンの信仰も、そこから生まれたロミロミやフラなどもすべて禁止されてしまったのです。

 西洋文化のほうが優れていると考えていたキリスト教の宣教師たちによってロミロミの中枢であるアウマクア(スピリット)とつながる神聖な部分は排除され、疲れたときにもんでもらうマッサージだけが許されました。

 それ以外のテクニックは各家庭で密かに継承するしかなくなり、マッサージの部分だけが表の社会に残されたのです。その後、ハワイアンの歴史は、すべてのものに魂が宿っているとする自然崇拝と、ゴッドを神とするキリスト教信仰の矛盾の中で、ネイティブとしてのアイデンティティを失いながら、西洋文化の波に飲み込まれていきました。

 
次のページ ロミロミには西洋文化流入前の源流がある