母子手帳のもうひとつ「気になるところ」

 母子手帳には、もうひとつ気になるところがあった。分娩日時として生年月日のほかに、何時何分まで記載されているが、この時刻が今まで知らされていた誕生時刻と2時間ほど違っていたのである。

 それまでは午後4時半頃と教えられ、そう記された何かの書類を見た記憶もある。星占いでは生まれた時刻を求めるものもあるから、こっちを使ってきた。

 しかし、目の前の母子手帳の記録では午後2時台になっている。どっちなんだろう。

「あらー、そうかね。なんでだろね、わからんねえ」

 母は大相撲中継を見ながら、にこやかに笑ってごまかす。息子の誕生時刻より、関脇で足踏みしていた稀勢の里(当時)の勝ち負けのほうが大事なようだった。

 こういう些細なことに頓着しないおおらかさが、男の子3人産んでも仕事を続けられた秘訣だったのかも。

※本連載は隔週木曜日「夕暮時」に更新します。