川崎フロンターレ一筋15年。クラブの歴史を当事者として見つめてきた中村憲剛選手が、今改めて「フロンターレの選手で良かった」と思うこととは?

フロンターレとともに成長してきたという誇り

 これに関しては、正直、川崎フロンターレの選手で良かったなと思うことしかないですね。僕は他のクラブを知らないですし、何よりクラブが右肩上がりで成長していく様を、自分も選手として成長しながら、ともに歩んでこられたというのが、やっぱり幸せですよね。

 僕がプロになった2003年、川崎フロンターレはJ2を戦っていて、ホームの等々力で試合をしても、雨が降れば観客は3000人程度。当時は、「こんなもんなのか」と実感させられました。観客が少ないから、2階席に大きなユニフォームを飾って、空席を目立たないようにしていたこともあるくらいで(苦笑)。

 メインスタジアムが改修された今では、ゴール裏はもちろん、メインもバックスタンドもフルに観客が詰めかけてくれている。加入した当時には、想像もできなかった姿ですよね。それをみんなで成し遂げてきたということは、自慢でもありますし、誇りでもある。

 だから、これまで、唯一足りないのはタイトルを獲っていないことぐらいだと思っていましたけど、それも今シーズン達成できたことで、もう何もなくなりましたよね。フロンターレの選手であることに誇りを感じて、今日までプレーし続けてきた自分が間違いではなかったんだと改めて思える。それは15年間、このチームだけでプレーし続けてきたからこそ、思える感情だとも思っています。

 
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