普通に生活しているだけで、自分の能力を最大限に高められること。私たち人間には、そんな仕組みがもともと備わっています。それが自律神経です。『自律神経はどこまでコントロールできるか?』の著者、作業療法士の菅原洋平先生に自律神経をいかにコントロールするかを訊いてみました。 

 大きな不調が起こってからそれを回復させるより、些細な不調を回復させる方がはるかに簡単で手間もかかりません。

不調になってはじめて気づく自律神経の存在
まずは自律神経のサインをチェック!④

 今回は、自律神経の仕組みについて、意外と知られていない「風邪をひきやすい」について、お話します。

風邪をひきやすい

「私はもともと風邪をひきやすい」「季節の変わり目には必ず風邪をひく」と宣言するようにお話しされる人もよく見かけます。

 パソコン作業が中心のデスクワーカーに多いのですが、体を使う職業でないから健康的でないのか? というより、もっと身近で些細な原因があります。

 パソコン作業は、画面に集中して交感神経を高め続けます。このとき、私たちは自覚のない「ある行動」をしていて、それが風邪をひく原因になっています。それは、「顔を触る」ことです。

 

 私たちヒトは、独立した一個の生物のように感じていますが、実は無害な微生物が何兆個も集まってできています。この微生物が食べ物の消化を助け、免疫を調整し、病原菌を撃退するなどの働きをしてくれています。

 風邪ウイルスがこの微生物の集合体の一員になろうとして入り込むと、当然自らを繁栄させようと増殖を試みます。こうして私たちは風邪をひくわけですが、私たちが無駄に風邪ウイルスを体内に届けてしまう行為があります。顔を触って、手についた菌を目や鼻や口などの粘膜に届けてしまうことです。 

 実は、パソコン作業中の人は、5分に1~3回、顔を触るというデータがあります。これを1日に換算すると200~600回。ちょっととなりの人を観察してみてください。パソコンやスマホ作業をしながら、目や鼻を触っていませんか?

 わざわざ病原菌を粘膜にとどけてしまう。なぜ、無意識にこんな行為がされるのでしょうか?