実は、パソコン作業のように体の運動を伴わずに交感神経活動が高まると、脳を覚醒する物質であるヒスタミンが過剰に分泌されます。

 ヒスタミンは過剰に増えると体がかゆくなる物質です。このことは、抗ヒスタミン剤がかゆみ止めに使われることからも分かります。

 脳が過剰に覚醒して顔まわりの敏感な場所がかゆくなり、そこを触る。そして粘液を通じてウイルスを届ける。結果、風邪をひく。

 なんだか「風が吹いたら桶屋がもうかる」話のようですが、こんな側面からも、日常場面と自律神経の関わりが垣間見られるわけです。

 この対策は、というとずばり睡眠の質を上げることです。質の良い睡眠がとれていて、しっかり脳が覚醒した状態でパソコン作業にむかえていれば、過剰に覚醒してヒスタミンが増えすぎることもありません。私たちは顔を触ることもなく、風邪ウイルスを無駄に届けることもありません。

 仕事中に顔を触ったら、「ハッ」と交感神経の過剰な働きに気づいて、その晩の睡眠を強化してみましょう。