「BEST T!MES」連載30問30答、2018年最初に登場するのは2017年の雪辱を期す千葉ロッテマリーンズの新監督・井口資仁氏。現役を引退しすぐの監督就任、そこにあった思いを聞いた。

■現場を離れることの意味

 昨年の6月に、「このシーズン限りでの現役引退」を発表した時は、現場を離れて少しゆっくりしようと考えていたんです。アメリカへ行って、指導者の勉強をしてみたいという目標もありましたからね。

 

 そういう心境のときに監督就任のオファーがあったわけです。もちろん、悩みましたよ……。ただ、まだシーズン中で、自分自身の引退試合に向けて必死に頑張っている時期だったので、意識はそちらに向いていました。それで9月24日の引退試合を終えてから、じっくりと考えだしたわけです。

 決断する上で、キーとなったのは、監督をするにあたって現場を離れることがプラスに働くかどうか、ということでした。

 僕はメジャーリーグで4年間プレーして、日本球界に復帰しましたが、再び日本でプレーを始めたとき、各チームとも自分の渡米前とはメンバーがガラリと変わっていて、知らない選手ばかり、という状況だったんです。
 野手については、どういうタイプなのか知らなくてもさほど自分のプレーに影響はありませんでしたが、球筋も知らないピッチャーのボールに適応するのには、それなりに苦労しました。

 オファーを受けるかどうか逡巡していた時、頭に浮かんだのがその時の経験です。

 例えば、引退後に解説の仕事を2、3年やらせてもらったとします。その間に各チームともおおよそ20数名の選手が入れ替わりをしているはずです。そうなったら、自分が在籍していたチームでさえ、特徴がわからなくなってしまうかもしれない。

 でも今なら相手チームの現状も把握している。
 そして何より、千葉ロッテマリーンズというチームを一番理解しているのが僕自身である。そう考えたとき、オファーをいただいたこのタイミングで受けるのがベストなんじゃないかと判断しました。
 前にも話しましたけど、ここ数年でベンチから試合を見る機会が多くなって「監督視点」が気になっていたこともあると思います。
 もとから、いつかは監督になりたいという思いはありましたし、監督は誰でもなれるものではありませんから、ロッテを強くしたいと引き受けさせてもらいましたね。

〈明日の質問は…「Q10.いきなりの監督で不安はありませんでしたか?」です〉