史上6校目、青山学院大学の4連覇で幕を閉じた2018年の箱根駅伝。しかし、勝者がいれば当然、敗者もいる。「箱根駅伝ノート」を上梓した酒井政人氏がレース後の選手たちを取材した。
 

 青学大の4連覇で幕を閉じた第94回箱根駅伝。勝者の影には敗者がいる。V候補に挙げられた東海大と神奈川大は今回、敗者になった。

 総合5位に終わった東海大は、關颯人(2年)を故障で欠き、2区阪口竜平(2年)と3区鬼塚翔太(2年)も伸び悩んだ。「微妙な詰めの甘さが勝負の分かれ目になっていくのかな。思うように巻き返せなかった」と両角速駅伝監督は悔しさを口にした。

 5区で区間最下位に沈み、山の魔物に飲み込まれた神奈川大・大後栄治監督も「往路の結果は受け止めようがありません。改めて山の怖さを感じましたね」と神妙な面持ちで話した。

 全日本大学駅伝で20年ぶりの優勝を飾りながら、まさかの13位。目標の「往路優勝」を逃すと、シード権も手にすることができなかった。花の2区で区間4位に終わった主将・鈴木健吾(4年)は、「チームの結果も、自分のところでトップに立てなかったことがすべてかなと思います」と表情を崩すことはなかったが、その眼差しには〝力強さ〟がみなぎっていた。箱根駅伝の悔しさを胸の奥にしまって、2月の東京マラソンに向かうことになる。

 上位候補だった駒澤大も今回は厳しい戦いになった。工藤有生(4年)の「左脚が抜けるような症状」が悪化。エースが2区から7区にまわったこともあり、往路は13位に沈んだ。気合を入れるために丸坊主にして臨んだ工藤も、フラフラと蛇行するような走りになり、区間14位と苦しんだ。「万全な状態で臨みたかった」と工藤は悔しさを噛みしめると、「次回は予選会からのスタートになってしまいますが、あきらめずにどんどん上を目指してほしいと思います」と後輩たちに〝夢の続き〟を託した。

 
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