●踏み絵としてのJKビジネス

 支援者の中には性風俗やJKビジネスで働いている女性を、「好きでやっている人」と「そうでない人」、あるいは「被害者」と「そうでない人」といった二元論で理解して語ろうとする人もいます。もちろん、望まない性風俗就労や性被害をなくすための動きは大切ですし、そのための取組を否定するつもりはありません。ですが、このように当事者を二分してしまうことは、結局、支援者側が都合の良い当事者の声だけを聞くことになり、支援者よがりの支援にはならないでしょうか。そもそも性風俗で働く女性の支援を考えるにあたってその人が「好きでやっているかどうか」は重要なことなのでしょうか。

 支援者側の雑念をいったん捨てて、価値観や思いを脇に置いた上で、まずはそこにいる彼女たちの生の声に耳を傾けないといけない。彼女たちにいきなり上から目線で指導しても悪い印象しか持たれません。もともと支援者に対する不信もある彼女たちと関わっていくためには長期的な視点の中での関わりを考えていかなければいけない。彼女たちにまずは心地よい印象に残るような形で接していかなければダメなのではないでしょうか。

 性風俗やJKビジネスの世界は、支援者側のパターナリズムが踏み絵のように現れる領域だと思います。私自身も、こうしてあたかも達観しているかのように話していますが、根っこは「子どもや若者を支援したい」という欲求の塊だと思っています。リフレで働く女性たちと話している時も、平静を装いながら心の中で物凄い葛藤を感じているのですが、それを出さないように意識して関わるようにしています。そうでもしないといけないくらいに支援者側のパターナリズムというのは厄介なものだと思います。