まだまだ日本人にはあまり馴染みのない「米国債」。口座管理の仕方や、投資法など、差がつくポイントを『証券会社がひた隠す米国債投資法』を上梓した、元ゴールドマン・サックスのマネ―ジング・ディレクターである著者が解説する。

■米国債における「口座管理料」とは

 

 額面金額1万ドルの米国ゼロクーポン債(28年4カ月物)を購入するとき、購入単価は45.52、つまり4552ドルで購入できます(2017年10月時点)。償還日までの利息が支払われない分、購入価格は額面金額を大きく下回る仕組みです。
 ちなみにこの場合の利回りを計算すると2・790%です(為替変動は考慮せず)。世界屈指の安全性を保持しつつ、購入時にほぼ3%近い利回りを確定できる商品を私は他に知りません。私が米国債をお勧めする最大の理由はそこにあると言えます。

 他では、株や投資信託へ投資する場合には、「手数料」や「維持費(信託報酬)」がかかります。とくに日本の投資信託はこれらが非常に高く、よほど運用がうまくいかなければ利益がでない仕組みとなっています。

 あらためて、日本の投資信託における「販売手数料」と「信託報酬(年率)」の平均値(税抜き)を見ていくと、それぞれ「3.20%」「1.53%」となっています。つまり、これだけのお金が取られてしまうということです。

 では、米国債の場合はどうなのでしょうか。実は、証券会社によって異なります。いわゆる「口座管理料」を取っている証券会社もあれば、取っていない証券会社もあります。

 たとえば大和証券の場合、年間「3000円+消費税(2016年時点)」が必要とされています。

 ただ、投資金額が多ければ管理手数料が無料になる証券会社もあるなど、金融機関に差があるのが実態です。購入時にはあらためて、確認してみることをお勧めします。条件によっては、管理手数料が無料になるところもあります。

 いずれにしても米国債の場合は、投資信託のような「販売手数料」や「信託報酬」、「維持費」などを気にすることなく投資することができます。将来の満期時に返還される償還金額があらかじめ決まっているため、安心して取り組むことが可能です。