日本では当たり前でも、外国人からは「珍しい」「変わっている」と見られる風習というのは、往々にしてある。雑誌『一個人』2018年2月号「お風呂の教科書。」でも世界のお風呂事情を特集しているが、ここでは入浴にまつわるお国事情を紹介したい。

◆日本では「親子で入浴」はコミュニケーションの一環だが……

 

 共働き家庭が珍しくない現代では、男性も積極的に家事や育児に取り組むことが求められている。「イクメン」という言葉もすっかり定着した。女性は料理や洗濯などを行い、男性は子どもを風呂に入れるという役割分担をしている家庭も見られる。

 日本では、親子でお風呂に入ることはほほえましいとされ、パパが小さな娘とともに入浴するというのは何も不思議なことではない。しかし、わが子とはいえ、性別が異なる場合は何歳まで一緒に入れるかという議論がたびたび起こる。

 銭湯などの公衆浴場では、条例によって異性の浴場に入ることが許される年齢が決められている。地域によって異なるが、9~11歳を境にNGとなるのが一般的だ。家庭ではこの限りではないものの、これにならって小学校中学年を目安に一緒に入らなくなるケースが見受けられる。

 風呂には体を清潔に保ち、温めるという役割があるが、親子でコミュニケーションを取る場としても役立つ。湯船につかりながらその日の出来事を話したり、スキンシップを楽しんだりした経験は多くの日本人にあるのではないだろうか。

 しかし、海外では異なるので注意が必要だ。入浴は非常にプライベートな行為であり、親子であってもともに入ることはほとんどない。そればかりか、性的虐待を疑われることだってあるという。乳幼児の場合は親が体を洗うことはあるが、裸で一緒に入浴はしない。

 
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