◆学歴は不確実なレッテル、それでも求めざるを得ない

 レッテルは絶対ではないが、レッテルがあったほうが可能性は広がる、と彼はいう。そして、「レッテルは、持っていないより、持っていたほうがいい。持っていても役にたたないかもしれないけど、必要なときに持っていなかったら可能性を潰すことになります」ともいった。

 さらに、自分を納得させるような口調でいった。「入学試験を乗り越えれば、より高い次元に自分をもっていける可能性につながるレッテルがもてます。だから、『合格しろ』と子どもにいうし、そのために安くない学習塾の費用も払っているわけです」

 保護者も単純に学歴社会を信奉しているわけではない。ただし、学歴社会を完全否定できる材料もない。であれば、「可能性」という不確実なものに、保護者は賭けるしかないのだ。そうした思いを、我が子の中学受験、高校受験、大学受験のたびに、保護者たちは強めていくのかもしれない。