■心を開いてキャッチボール

 大切なのはキャッチボールです。医師が一方的に説明した気になっていてはダメだし、患者さんが一方的に希望や不安をぶつけてくるだけでもダメです。

 実際に、私が大事なことを話そうとしているのに、ずっとしゃべり続けている患者さんもいます。もし、私の話を受けてくれていたら、そこからのキャッチボールで説明が何層にも深くなる可能性があるのに、こういう患者さんには最低限のボールしか投げることができません。

 もちろん、遠慮なく何でも質問してください。そして、その質問に対する私たちの答えを真摯に聞いてください。医師が質問した内容に正直に答えてください。これが、信頼関係を築くキャッチボールです。

 がんを宣告されたらショックなのは当然です。「恐い」「つらい」「不安だ」何でも結構です。まずは一球、心を開いてボールを投げてください。

(『最新科学が進化させた世界一やさしいがん治療』より構成)