■「スピードスケート」のメダルラッシュに期待!

 ピョンチャン五輪、最高の注目競技はまちがいなくスピードスケートだ。金メダル4個! 銀メダル2個! 銅メダル2個! うまくいけば、女子スピードスケートだけでこれだけのメダル量産を期待できる。盛りすぎるのもよくないが、日本の冬季オリンピックの歴史をひっくり返す、金メダル・ラッシュが目撃できるかも知れない。大会前半と後半に分けて、見どころを紹介しよう。

・2月10日、女子3000m
・2月12日、女子1500m
・2月14日、女子1000m

 前半の特注種目はこの3つ。いずれも午後7時から9時頃スタートの見やすい時間帯に行われる。日本の中長距離のエース高木美帆が、まずは3000mに登場する。

■まず「3000m」をどう滑るか

 高木美帆がもっとも得意とするのは1500m。次が1000m、次が3000m。控えめに、説明的に予想するならば、

・1500m……断然の金メダル候補。
・1000m……2位から4位の争い。
・3000m……3位から6位の争い。

 こんな感じだろうか。最初の3000mは、今大会の調子を計る試走くらいの気持ちで応援したい。

 今季は3000mでもW杯の優勝が1度あり、いきなり金メダルを取っても不思議はないが、この距離にはビュスト(オランダ)とサブリコワ(チェコ)という強敵がいる。過去3大会の五輪の金メダルを分け合っている両ベテランだ。

 特にビュストは1500mや1000mにも出場し、高木美帆と種目が丸かぶりする選手なので、コンディションが注目される。高木美帆は銅メダルなら万歳だろう。

 そのほか、3000mには菊池彩花と佐藤綾乃が出場。ふたりとも大会後半に行われる団体パシュートのメンバーで、〝チーム3人目〟の座を争う。菊池と佐藤の順位はパシュートの選手起用にも影響するか。

■「1500m」は高木美帆が金メダル大本命

 2種目めは12日の女子1500m。高木美帆が今季、W杯で4戦4勝。海外のブックメーカーでも1倍台のオッズに評価され、大本命の金メダル候補だ。

 この日は他競技も、女子ジャンプの高梨沙羅と伊藤有希、男子モーグルの堀島行真など、メダル候補の選手が多く、大忙しの1日。振替休日のおかげでゆっくり楽しめる。

 ライバルは世界記録保持者のベルグスマ(旧姓リチャードソン。アメリカ)と、ビュスト、レーンストラ(ともにオランダ)など。

 ただしベルグスマは今季、調子が上がらず、W杯のポイント・ランキングは1500mで13位、1000mで8位。出場試合数に差があるのでランク自体はアテにならないとは言え、高木美帆の敵とは思えない。それよりW杯で2位3回のレーンストラを警戒したい。

 短距離のエース小平奈緒もこの種目から始動する。専門距離ではないが、あまりの絶好調ゆえ、五輪の代表選考会で高木美帆に次ぐ2位に入り、「楽しく滑りながら」1500mの出場権まで獲得してしまった。

 速いタイムの出る高速コンディションのリンクになれば、スピードに優る小平の上位入賞もなくはない。

 以下、高木美帆のサイドストーリーをいくつか紹介しよう。

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