日本人が愛してやまないハワイの地で、カリスマヒーラーとして、『ハワイ式腸のマッサージ』を執筆し、ハワイの伝統に基づいたロミロミを伝授しているレイア高橋さん。古代ハワイアンの幸福観、健康観について、幸福学の提唱者である前野隆司氏(慶應大学大学院システム・マネジメント研究科教授)と対談を行った。

■幸せの4つの因子からハワイを読み解く

 

レイア(以下L):昨年、ハワイにいらっしゃったそうですね。

前野(以下M):はい。ハワイ島に妻の知り合いのダイバーがいらっしゃって、誘われたのがきっかけです。いろいろな場所でハワイのスピリチュアルな力を感じることができ、非常に豊かな旅でした。

L:ハワイでは大自然のなかの奇跡的な営みが様々な形で体験できますから、私は合宿セミナーを主催し、まずたくさんの方に体験してもらいたいと思っています。そのなかには、ロミロミの実習のほか、腸内洗浄(コロン・クレンジング)のようなプログラムもあります。

M:幸福学の研究のなかには、意外なことに「住むところで幸せは変わらない」という結果がありますが、ハワイについては「アメリカで最も幸せ度が高い島である」という研究もありますから、やはり幸せな場所だなという感じがします。何より祈りの言葉が素晴らしいじゃないですか。

L:チャントですね。

M:日本にいると、人間が一番偉くて、人間が作ったものが素晴らしいと勘違いしがちですが、ハワイの大自然のなかにいると、本当の豊かさを感じますよね。と言いつつ、私は「レイアさんみたいな生活をしたいなあ…」と思いながら、この研究室で過ごしていますが(笑)。

L:私はオアフ島で生活を始めて30年近くになります。毎日豊かな自然のなかで幸せに暮らしていますから、だんだん小さなことが気にならなくなってきました。ハワイの風土のなかにいるだけで、いつの間にか、すべてがポジティブにとらえられるようになってくんですね。

 自分が感じた安らぎや調和……言葉でどこまで伝わるかわかりませんが、生きることの基本にある大事なことを、ハワイではたくさん感じる機会があるんです。

M:それって、本当は当たり前のことなんですよね。ただ、人間はその当たり前のことがなかなかできていない。私が幸福学の研究を通してお伝えしていることは、統計学に基づいていますが、じつはレイアさんのおっしゃっている通りなんです。

L:幸福の4つの因子ですね。

M:ええ。1500人の日本人にアンケート調査をし、コンピューター解析した結果、「やってみよう」「ありがとう」「なんとかなる」「あなたらしく」という4つの因子が抽出できたんです。

1:「自己実現と成長」(やってみよう)
2:「つながりと感謝」(ありがとう)
3:「前向きと楽観」(なんとかなる)
4:「独立とマイペース」(あなたらしく)

 要するに、「自分らしく楽観的」に、社会と「つながって」、「やってみよう」という気持ちを持つこと、この4つが幸福に生きるカギなのです。レイアさんは、それを体験を通して実感され、たくさんの人に伝えているんだと思います。

L:幸せとは何かについて、統計学に基づいて研究されていることが素晴らしいですよね。多くの人が納得して理解するには、前野先生のような学術的な説明が必要ですから、それは本当に有難いと思っています。

M:私の場合、研究室にこもっていて実践があまりできないので(笑)、レイアさんのような自分のフィールドで実践されている方と共同研究できたら素晴らしいと思っています。実践者の体験と研究者の理論が組み合わさるとパワフルですから。ハワイへ幸せの調査研究をしに行かなければ!

L:ぜひいらしてください(笑)。

M:日本人がハワイに憧れているのは、そこには本当の幸せがあるとどこかで感じているからでしょうね。ただの観光ではなく、本当の深い意味での幸せがある……それが感じられるのはすごいことです。

 
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