日本人が愛してやまないハワイの地で、カリスマヒーラーとして、『ハワイ式腸のマッサージ』を執筆し、ハワイの伝統に基づいたロミロミを伝授しているレイア高橋さん。古代ハワイアンの幸福観、健康観について、幸福学の提唱者である前野隆司氏(慶應大学大学院システム・マネジメント研究科教授)と対談を行った。

■ハワイの森が教えてくれたこと

前野(以下M):幸福学の観点からも、自然に接する人は幸福であることが高いというデータはありますが、なぜなのかはまだ解明されていません。視覚的なもの、匂い、マイナスイオンじゃないかとか、いろいろなことを言う人がいます。

 私自身もまだよくわからないので、数年前から、森に入るとなぜ幸せになるかという研究もしているんです。

 ひとり、森のなかで何時間か過ごしながら、森のことを考えます。森は落ち着きますよね。動物は動き回っていますが、植物はどっしりとしているので、その安心感でしょうかね。大地とともに生きるものという感じがします。

レイア(以下L):ハワイ島に行かれた時も、森で過ごされたのですか?

M:はい、森へ入りました。面白かったのは、日本の森に入ったときとハワイの森に入ったときの気持ちが違ったんですね。ハワイの森は、まるで自分が原始時代にいたような感覚でした。

L:ハワイの人たちは朝日が昇ると、昨日までの自分はすべて捨てて、新しく生まれる瞬間だと考えます。古代から、朝日の光とともにご先祖様の霊がやってきて愛を送ってくれると考えられていたんです。
 そして、太陽の光を与えてくれている間は見守ってくれているんだよ、という言い伝えのなかでハワイアンの人たちは育ってきました。
 ですから、自然のなかにいる人たちは、朝は海から昇ってくる太陽を拝み、ご先祖様に感謝し、新しい良いエナジーを取り入れて一日を始める、という日常が当たり前のように存在するのです。

M:いやあ、すばらしいですね。

L:ハワイ語で家族という意味をもつ「オハナ」は、肉体を持って存在している家族だけでなく、同じ村に住む人、同じ目的を持っている仲間やコミュニティ、亡くなってしまった人なども大きなくくりで「オハナ」だと考えます。

 ハワイにはもともと電気もなかったですし、家自体は軽い木造りのものでした。ですから、日が沈んであたりが暗闇になったら、オハナたちと空を眺めるか、焚き火を囲んで語り合うかしかありませんでした。そのサイクルで生活が成り立っていたんですね。