注目の女優がいる。現在放送中の『隣の家族は青く見える』(フジテレビ)で「子どもが欲しくない」女性・杉崎ちひろを好演する女優・高橋メアリージュン。これまでも映画『闇金ウシジマくん』シリーズやドラマ『コウノドリ』などさまざまな作品でさまざまな顔を見せてきた。その素顔とは? 1月末に刊行され大きな話題を呼んでいる初の著書『Difficult?Yes. Impossible? ...No. わたしの「不幸」がひとつ欠けたとして』より、彼女が綴ったその半生や哲学を紹介する。

■信頼したい人のことを知ろうとする

 

「高橋家」には、家族全員が参加する「グループLINE」があります。

 これを始めた理由はわたしが家族のルーツをもっと知りたくなったからです。
 人生の時間には限りがある「砂時計」のようだという意識が強いわたしは「この先、両親がいなくなってしまったら」とあらぬ想像をすることがあります。そうやって考えているうちに、両親について直接話を聞くことができる、知ることができる時間にも限りがあるのだと知りました。健在でいてくれるいまでないとできないことがたくさんある。

 父や母はどんな両親に育てられて、どんな仕事をして、どんな友達がいて……当たり前のことですが、わたしは記憶がある時期からの両親しか知りません。わたしが生まれる前の両親のことを知りたくなり、わたしからお願いをして両親たちの歴史を送ってもらうようにしたのです。

 この提案、父はうれしかったようで、毎日、長文を送って自分の歴史を語るようになりました。なるべくわたしも返信をするようにしています。他のきょうだいは3回に1回くらいですかね。なんせ、文字量が多いし、わたしが無理やりお願いしたことですから。

「LINE」はちょっと長いけれど、家族の歴史を共有できることが、わたしたちらしいなってなんだかうれしくなるんです。

 もしかすると、こうした「グループLINE」での「歴史」のやり取りも、みなさんから見たら驚くことなのかもしれません。でも信頼できる人たちについて知りたい、と思うことはいいことなんじゃないか、とやってみて思います。

 これからも、その歴史を紡いでいきたいし、わたしに新しい家族ができたときは、おじいちゃんやおばあちゃんについて話してあげたい。もう天国にいるわたしの祖父母の話を聞くの、大好きだったから。

 共有した言葉が多ければ多いほど、知りたいと思えば思うほど、自分自身もより強く信頼することができるようになるし、相手もわたしのことを信頼してくれる。その存在があることは、人生のどんなときにもプラスに働いているように感じます。

 ここで、わたしにとって「信頼できる人」である家族について書いてみます。
注目の女優・高橋メアリージュンの話題作。綴った「難しいけれど不可能じゃないこと」

 
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