世界遺産でもあるキュー王立植物園が所蔵する
「ボタニカル・アート」を中心に扱った美術展
「イングリッシュ・ガーデン 英国に集う花々」が
パナソニック 汐留ミュージアムにて3月21日(月・祝)まで開催中だ。

ボタニカル・アートとは
「科学的に、正確に、かつ美しく描いた植物の絵」のこと。

・1枚の紙に1種類の植物
・実物大に描き、拡大縮小する場合は倍率を表記する
・葉、花、茎、根、実など、各部の特徴を細かく観察し正確に描く
・解剖図、切断図、部分図も1枚の紙に収める
・季節を越えて、成長のいくつかの段階を1枚の紙に収める
・基本的には背景を描き込まず、白いままに残す
・水彩を用いて、色彩、質感、光沢を正確に表現する
・正面から近接して描き、大胆な遠近はつけず、基本的には空気遠近法で描く

上記のような細かな約束事も存在する。

古くは、紀元前からギリシャや中国で描かれてきた植物の絵だが、
大航海時代に世界中から種々の植物がヨーロッパに持ち帰られるようになる。
写真のなかった時代に、コレクションの分類資料として発展したボタニカル・アート。
植物学者と画家の2人3脚で描かれたものも多かった。

18世紀半ばに英国王の私的庭園として始まったキュー王立植物園は、
やがて植物学の研究機関となり、その過程で22万点ものボタニカル・アートを集めることになる。

キュー王立植物園のパーム・ハウス
© The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew














今回の展覧会ではその貴重なコレクションから選りすぐりの作品を公開。
ジョセフ・バンクス、チャールズ・ダーウィンらの研究者、17-19世紀を代表する植物画家たち、からウィリアム・モリスをはじめとするデザイナーまで、イングリッシュ・ガーデンにまつわる人々が描いたボタニカル・アートの名品や植物を着想源としたデザイン・工芸品を含めた約150点を展示する。
これだけの規模で出品されるのは、日本では初めてとのことだ。
 

セバスチャン・シューデル《マルタゴン・リリー(ユリ科)とクロアザミ(キク科)、他》(『カレンダリウム』より) 17世紀初頭、キュー王立植物園蔵 © The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew
マーガレット・ミーン《ダリア属(キク科)》1790年頃、キュー王立植物園蔵 © The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew













 

バシリウス・ベスラーの委託による《オオカンユリ》(ユリ科)(『アイヒシュテット庭園植物誌』より)1613年、 キュー王立植物園蔵 © The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew
シデナム・ティースト・エドワーズ《センコウハナビ(ヒガンバナ科)》1818年、キュー王立植物園蔵 © The Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew















会場では、英国庭園をイメージした香りにつつまれて
作品を鑑賞できる空間も設けられる。
世界を股にかけ、様々な植物を集めた古の英国人達。
彼らの植物に対する情熱に想いを馳せながら
美しき花々を愛でてみてはいかがだろうか。

⚫︎場所/パナソニック 汐留ミュージアム   
東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F
⚫︎期間/〜2016年3月21日(月・祝) ※毎週水曜日休館
⚫︎時間/10:00〜18:00(入館は17:30まで)
⚫︎チケット料金/〔当日〕大人1,000円、65歳以上 900円       
⚫︎お問い合わせ/URL:http://panasonic.co.jp/es/museum/     
☎︎03-5777-8600(ハローダイヤル)