「日頃の孤独と鬱憤を弱者への攻撃で晴らすヘタレ。 『〜は敵だ!』とひたすら反復する言葉の自動機械。 デマだと攻撃して、反証されると黙り込む卑怯者。 自らは平気でデマを噴き、指摘されると黙るクズ。 『保守政権』に重用されて承認されたと喜ぶ承認厨。 それが『保守』を自称し『保守政権』を支えるお笑い。 本書で自称保守こそ国賊であると納得した僕は、 仲間と家族を大切にする国士であろうと決意した」 社会学者・宮台真司氏をして絶賛させた書『問題は右でも左でもなく下である』を上梓した 適菜収氏。一方、社会の裏側や時代の本質を暴いてきた評論家・ 副島隆彦氏。「なぜ我々は今の世の中を悲観するのか?」 白熱の異色対談第2回を公開する!

■なぜ思想闘争をするのか

 

副島 テレビも新聞も、報道の自由のために闘う国民の番犬(ウォッチ・ドッグ)ではなくて、政権の番犬になっている。不景気がもう20年も続いて、日本国全体が、追い詰められている。世界中は、ヨーロッパを除いて、何とか成長しているのに、日本は、「マイナス成長という成長」が20年も続いている。責任者である安倍たちにはその自覚が無い。政権担当者という権力者であることでニンマリしている。悪い連中だ。その上から、CIAがあやつって、日本を家来にし続けるための道具として安倍政権を飼育している。私はこういうことを平気で言うから反米主義者と言われる。それでも、私は自分を偽らず、はっきり言う。だから嫌われるのは仕方がない。私は『ニーチェに学ぶ 奴隷をやめて反逆せよ!』の中に、「私はこれから適菜収と組んで戦いを挑む」と書いた。私の場合は、読者に阿ったり媚びを売ったりしながら、何とか出版社たちから商業出版物を出してもらっている。本が書ける限り、言いづらいことでも言わなければならない。

 適菜さんもどこの組織にも属していないでしょう。だから強いんですよ。自分が世話になってるところがあると、そこから圧力がかかる。弁護士であっても弁護士会の親分たちから圧力がかかる。どんな職業も業界の幹部たちから力がかかるようになっている。批判はもういい加減にしろ、と。僕らには圧力はかからないですから。嫌なやつだと思われるくらいで。

適菜 ははは。

副島 言論の自由(現行の憲法では21条)は、先人たちが苦労して、牢屋に入れられたりしながら作ってくれた大切なものだ。この道具は大切にしておおいに利用しなきゃ。適菜さんは、私より2世代下でしょう。若い才能のある人たちを大事にしないといけないと私はいつも思います。私は、言論界で、「喧嘩副島、誰とでもケンカする副島」と呼ばれて煙たがられてきた人間です。だから、上のほう、即ち年長者たちにはまったく大事にされなかった。誰もかわいがってれなかった。他の知識人たちは、私が書くことで、自分の商売を邪魔されたと思うらしい。彼らは人間に幅がない。私は、もっともっと本当のことを書いて、質の良い文化と教養を国民、読者に与えないといけないと思っている。啓蒙って言葉を私は割と好きですね。ヨーロッパの1700年代の啓蒙君主は、自分で百姓やったり民衆のためになることをやろうとした。エンライトンド・キング enlightened kings ですね。民衆は、いつの時代もそういう為政者を待ち望んでいる。民衆は、自分たちのことを大事にしてくれる支配者にいつも恋い焦がれる。水戸黄門ですかね。しかしそういう権力者は実際にはいない。税金は15%が限度とすべきだ。所得税を40%も取るな。高給取りのサラリーマンで、独り者だったら、健康保険とか合わせると50%取られますよ。給料の半分を税金で持って行く。源泉徴収する。これはやりすぎだ。税金の制度をなんとかする、なんて誰もやりたくないだろうけど、私は人が触りたくない問題も扱う。花街、色街、歌舞伎の裏側である被差別民の世界の研究もする。

適菜 私は今の世の中には少し悲観的なところがあります。

副島 適菜さんの本はすばらしいよ。君は、頭をやられてないって私はわかる。君は、神や天から大きなシールドで守られている。あそこまで突き抜けたら、巨大な壁を突き破っていることになります。私ももっと突き抜けようと思っているけど、なかなか出来ない。読者というお客さんを取らないといけないから、もの書きはここで苦労するんですよ。

 適菜さんは根性が座っているからいい。私たちは、勘の鋭い人たち、本を買って真剣に読む人たち相手にもっとこの世の真実を発信しなければならない。どうしても、何とかニーチェを理解したかったという人たちがずっと何十年も溜まっていて、適菜さんの本を読んでようやくわかったという人たちがたくさんいます。ようやくヨーロッパの知識人たちが、どういうことで苦しんで闘っていたのかが日本人にわかった。

適菜 ありがとうございます。

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