これまでの人生を振り返って「とても女運があったとは思えない」と語るノムさん。1度目の結婚そして離婚から、さらに昨年に急逝した沙知代さんとの出会いまで。新刊『野村の哲学ノート「なんとかなるわよ」』では、ノムさんの“女性遍歴”が赤裸々に綴られている。ここで同書から引用しよう。

■これまで「女運」がない人生だった。

写真/高橋亘

 60年以上前のある日、占い師からこのように言われたことがある。

「将来、あなたが何かで失敗するとしたら、その原因は女性でしょう」

 私の長い人生を振り返ると、とても女運があったとは思えない。まさに大当たりといったところだろうか。

 白い髭が目立つ高齢の占い師は、私から生年月日と生まれた時間を聞いたうえで、占ってくれた。その結果がこうだった。

「あなたは最高の日時に生まれています。仕事運がとてもよいので、プロ野球選手としてもうまくいくことはず」

 その後に「ただし……」と言って付け加えられたのが、冒頭の言葉だった。

 しかし、高校を出たばかりの18歳の私には、女性で失敗するということ自体がよく理解できず、それが自分にどのような災難をもたらすかなど、まるで想像もつかなかった。ただただ「仕事運がとてもよい」という言葉を胸に刻み、気をよくしながら、大阪に足を踏み入れたのである。

 実際、プロ入りしてしばらくは、夜の街に繰り出すようなこともなかった。

 テスト生として辛うじて入団できた無名の選手からしてみれば、遊びに行く金もなければ、飛び抜けた才能や実力もないことを知っていたからだ。

 ただ、1軍のレギュラーに定着し、活躍するとともに年俸が上がるようになってからは、少しばかり夜遊びをするようになったのも事実だ。 

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