特集「2040年のモノ」。ここでは、現代人の「生活必需品」としても名前があがり、我々が生きていくうえで切っても切れない存在である「お金」を考える。不変のものと思われるお金も、わたしたちが生まれてから今に至るまで、“形”は徐々に変化、進化をとげている。ここ数十年の「電子化」の流れを振り返ってみよう。

■30年前に「電子マネー」の原型が

 電子マネーの誕生は約30年前の1990年代に遡る。最初の大きな動きは、「eキャッシュ」や「モンデックス」だ。

 eキャッシュはオランダのデジキャッシュ社によって研究開発された。デジタル署名など最先端の暗号技術を利用し、高い匿名性を確保。1995年にはアメリカのマークトウェイン銀行が実用化した。

 eキャッシュがネットワーク型なのに対し、我々にも馴染み深いICカード型はイギリスから始まっている。イギリスの銀行が共同で開発した「モンデックス」である。

 これらは日本にも進出。金融機関などが普及に力を入れたものの、失敗に終わってしまった。電子マネーはクレジットカードと違い、少額決済に使われることが多いが、当時は少額決済の需要がまだ少なかったようだ。

 さて、日本で電子マネー利用が本格的に始まったのは、「Edy」のサービスが2001年11月に開始してから。この「Edy」(現在は「楽天Edy」)が日本における電子マネーの元祖と言える。