■かつて巨大ターミナル駅だった上野

 わざわざ訪ねてみたい、東京メトロ3駅。2回目は、銀座線・日比谷線の上野駅。

 上野は、地上に大きなJRの駅がある。この駅は、かつてはターミナル駅として、東北地方や北陸信越地方からの乗客を集めていた。「上野発の夜行列車」の発車する駅であり、その列車は各地へ、青森に向かう列車は青函連絡船を介して北海道と結んでいた。

 だが、航空網の発達や、新幹線の東京駅開業など、そして「上野発の夜行列車」全廃により、上野駅は遠方へのターミナルとしての性格を弱めた。一部残る常磐線の上野発特急列車は、その名残を感じさせるものかも知れない。しかし常磐線の特急列車も、上野東京ラインの開業により、品川駅発着の列車が大半だ。

 上野は、東北や北陸信越に向かうターミナルというより、地元の人が使う大きな駅となりつつある。

 そんな中で、京成電鉄の京成上野駅や、東京メトロの上野駅は上野で働く人、暮らす人の駅として、ふだんから親しまれている駅だ。

■歴史あるメトロ上野駅

東京メトロ上野駅 (写真:筆者撮影)

 東京メトロ上野駅は、1927年12月30日に浅草~上野間の開通にともなって開業した。当時、上野はターミナルとして絶対的な地位を誇っていた駅であり、浅草は日本を代表する歓楽街であった。上野まできた人たちが、地下鉄に乗りかえ、浅草に行く。そんな行動が感じられる。

 地下鉄の線路はさらに伸び、1934年には新橋まで到達した。上野まできた勤め人が、地下鉄に乗って勤務先へ向かう。そんなライフスタイルを生み出した。

 1961年3月28日には日比谷線の駅が開業した。

 この後、地上駅では新幹線が開業し、青函トンネル開業にともない札幌行の寝台特急が運行を開始するなどのできごとがあった。