この春より放送開始のドラマ『コンフィデンスマンJP』ほか、『リーガル・ハイ』(2012年)や『デート~恋とはどんなものかしら~』(2015年)など、多くの話題作を手がける脚本家の古沢良太さん。脚本を書く上で、最も時間をかけている“作業”とは? そこに、古沢さんの脚本の面白さの秘密が隠されていました。

――脚本を書かれるときに一番悩むことは何でしょうか?

 どんな脚本を書くときも、毎回すべてのことを悩んでいるので、「特に何が一番」というのはないですね。連ドラについては、物語が走りはじめる前に、主人公たちの関係性や世界観をしっかり作っておくことが大事なので、そこに一番時間をかけていると思います。

――古沢さんが描かれたマンガ『ネコの手は借りません。』には、明日から撮影なのに脚本が書けていない……という脚本家が登場していましたよね。連ドラの脚本を書くときも、実際そういう状況はあるんでしょうか。

 撮影が始まった時期については、まずそういうことはないですね。でも撮影の終盤になると、追いつかれそうになることはあります(笑)。

 

――最後は撮影と追いかけっこの状況になることもあると。

 そうですね。ただ、登場人物のキャラクターと関係性がうまく作れていれば、極端に言うとストーリーはもう何でもいい。だからこそ、「ちょっとしたきっかけを起こせば、あとはこのキャラクターたちが勝手に面白くしてくれる」っていうフォーメーションを最初に作っておくのが理想なんです。特に『デート~恋とはどんなものかしら~』(2015年、フジテレビ)の脚本を書いたときは、そのことを強く意識しました。

――長谷川博己さんが演じた谷口巧も、杏さんが演じた藪下依子(やぶした よりこ)も、ものすごく個性的なキャラクターでしたよね。

 でもストーリー自体は「毎回デートする」というだけなんですよね。ほとんどたいしたこと起こってないんです。

〈明日の質問は……Q4「キャラクターのディテールは脚本家がどこまで決めるのでしょうか?」です。〉