4月9日放送スタートのドラマ『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ)をはじめ、オリジナル作品の脚本を数々手がけてきた脚本家の古沢良太さん。信用詐欺が題材の『コンフィデンスマンJP』では、視聴者をも騙すような巧みな物語展開が魅力だが、古沢さんの脚本は本作のように、クライマックスにかけて伏線を回収していくようなダイナミズムのある作品が数多い。そのような脚本は、いかにして生まれているのか。

――信用詐欺が題材で、視聴者も騙されるような展開が続く『コンフィデンスマンJP』の場合は特にそうだと思うんですが、古沢さんの脚本作品には、張り巡らせた伏線を回収していく部分に驚きや楽しさがある作品も多いですよね。そういった巧みな展開はどのように作っていくのでしょうか。

 伏線を張って回収する作業って、実は全然難しくないんですよ。簡単です。むしろ「ズルい手段だな」っていう気もするくらいで。

――「ズルい」というのは、どんな部分をそう感じるんですか?

 具体的に説明するのは難しいんですけど、たとえばアッと驚く展開を見せたいときとか、物語を急展開させたいとき、普通にその場面を描くと「この人なんでこんな行動するの? 急すぎない」と見ている人は思ってしまう。でも、そこから遡って伏線を入れておくと、見る側は納得してくれるんです。「ああ! あのとき、ああいうことを言っていたから、こんな行動をしたのか」って。だからズルいやり方なんですよ。伏線も一切なく、キャラクターの心変わりを丹念に描いていくことで物語を急展開できるなら、そっちのほうが凄いことだと思います。

 

――伏線は「話の急展開の違和感を消す」みたいな使い方ができるわけですね。

 そうですね。でも、脚本を書いているときに、何の気なしに書いたセリフが面白くて、「後のほうで何か生かしたいな」と思って伏線にしてしまう……ということはありますね。

〈明日の質問は……Q7 .「原作のある作品、オリジナル脚本の作品、それぞれの楽しさは何でしょうか?」です。〉