原作のないオリジナル脚本のドラマでヒットを飛ばしてきた古沢良太さん。一方で、『鈴木先生』(ドラマ2011年、映画2013年)や映画『寄生獣』(2014年)など、原作のある作品も数多く手がけている。オリジナル脚本と原作ものの脚本、それぞれの面白さについてお話を伺った。

――原作がある作品の脚本を書かれることには、オリジナル脚本とは違うやりがいや楽しさがあるのでしょうか。

 ありますね。原作がある作品の脚本を書くには、自分とまったく違う人が作った世界観を自分の中に一回取り入れることになります。自分の中にはないものが入ってくるので、それが何より勉強になりますし、原作ものをやる中で学んだことは多いです。「勉強になる」と言うと、ちょっとエゴイスティックな言い方ですけど。

――具体的に「この作品の脚本は書いていて学ぶことが多かった」という作品は何でしょうか?

 すべての作品がそうでしたが、たとえば『鈴木先生』も学ぶことは多かったですね。日本の学園ドラマだと、「先生の情熱」とか「心を裸にしてぶつかり合う」みたいな情の部分でクライマックスを作っていくパターンが多いんですが、『鈴木先生』は学園モノの作品なのに、全然そういうことはしない。非常に狡猾なこともするし、ある種、生徒を騙すような手段も使う。それで問題を解決しようとして、上手くいったり、いかなかったりする展開がすごく面白くて。「情で全部オッケーにする」というやり方に頼らない物語作りは、その後の僕の脚本でも凄く生きていることだと思います。

 

――一方でオリジナル脚本のドラマには、また違う楽しみも苦労もありそうですね。

 やっぱりオリジナル脚本は、「誰も知らない物語を作ることができる」というのが一番ですよね。当たり前のことなんですけど、まだこの世のどこにもないものを生みだすことができて、それに視聴者が立ち会えるのが、オリジナル脚本ドラマの面白さだと思います。

〈明日の質問は……Q8.「『コンフィデンスマンJP』の脚本の執筆期間は?」です。〉