とっても奥が深い腕時計の世界。ウンチクから注目のモデルまで、わかりやすく解説します。
今回のテーマは「ミリタリーウオッチがウケた理由」。
なぜ最近、おしゃれ好きな18-22歳に支持を集めているのか。その謎を解き明かします。
近年のミリタリーウオッチブームの立役者といえばTIMEX。*編集部資料写真より

■「何となく、おしゃれ」で買ってしまう絶妙な存在

 ここ数年大ブレークしているのがミリタリーウオッチ。使っている人たちを観察すると、どうもガチガチの軍モノ好きというわけではなさそうです。むしろ小洒落たおしゃれさんが多い。つまり、積極的にミリタリーウオッチを選んでいるわけではなさそうです。さらに話を訊くと、何となくおしゃれで適度に使えるというイメージで選んでいる人がかなりいました。んっ?この選び方、あのブランドと似てません? 「とりあえず無印でいっか」と言い訳しつつ買ってしまうアレ、そう、無印商品です。ここでは、「ミリタリーウオッチ=無印良品」説を3つのキーワードで検証してみたいと思います。

 

 ひとつめのキーワードは「シンプル」。無印良品を一言でどうぞと問われたら、まっ先にこのワードが思い浮かぶのではないでしょうか。その無味無臭ぶりからどんな部屋にもブナンに合ってしまうため、いつの間にかどんどん増殖していく無印。シンプルというマジック、ああおそろしや。話を時計に戻すと、ミリタリーウオッチだってシンプルそのもの。だって、戦争用ですよ。余計な装飾やデザインなんてムダ! 戦場では時間がわかればOK、美的センスなど1mmも求められてはいないんです。キング・オブ・シンプルウオッチこそがミリタリーウオッチなわけです。シンプルということは、ええ合いますとも、キレイめコーデにもアメカジにもストリートスタイルにも。どんな装いにもマッチしてしまうのがミリタリーウオッチ。なんなんでしょうか、この無印的万能感。しかも世はシンプルコーデブーム。そりゃ売れますわという感想しかありません。

 キーワードその2は「安い」。ミリタリーウオッチなんて2万円で高い方。1万円以下のモデルも珍しくありません。無印良品もデザイン性や素材感の割にお手頃感がありますよね。むちゃくちゃ安いというわけではないけれど、失敗してもまあいいかと許せる絶妙な価格設定です。そんなミリタリーウオッチが安いのにはある理由が隠されているのですが…。その続きは次回、後編にて。