アリへの目覚め

ーーもともと生き物好きだったと思いますが、
アリに目覚めたのはいつですか?

 

15歳くらいのときですね。
ペットショップで働いてる頃に頻繁に山に行くようになりました。
そこで、山でムネアカオオアリの女王アリをたまたま拾いました。
クロオオアリにそっくりなアリです。

それまでにかなり色んな生き物を飼育したんですが、
今まで見たことない仲間同士で協力して生きていく姿に感動したんです。
はまり始めて、徐々にアリが増えていきました。

教室を動物だらけに

小さいころか生き物ばっかりです。
物心ついたときから虫ばかり探してて、目黒は比較的虫が少ない場所なんですけど、人の家の庭に入ってダンゴムシ探したりと、少ないなかでも探してました。

ーーご両親の影響でしょうか?

島田:両親は生き物をそんな好きでもなくて。
ただ、僕が持って帰ってきた生き物は「そんなの持ってくるんじゃない」って言われたことも1回もなかったです。

家に持って帰れば虫かごを買ってくれて、学校に行って世話できないときとかも、
親が代わりにやってくれたりと協力はしてくれてました。

小学校5〜6年生のときに、僕が生き物を好きなことを知ってた担任の先生に「何でも持って来ていいよ」って言われて。
山で捕ってきたトカゲとかカエルとか、ヘビもいました。
うちの教室は動物園みたいな感じで、窓側の机の上に虫かごが、並んでて、もうすごかったですね。笑
ーークラスメイトは何て言ってたんですか?

別に何も言わなかったですね
うちのクラスはそれが当たり前になってましたから・・・
ヘビがいても別にキャーキャー言う友達もいなかったし・・・

お道具箱の中にもカメを飼ってて、引き出し開けるといる。笑

中学・高校のときも、あんまり勉強した記憶はなくて、授業中にずっと虫の本ばっかり読んでました。

ーー蟻マシーンも、島田さんが開発したんですよね。苦労しましたか?

島田:苦労はありませんでしたね。
日々試行錯誤しながらの製作は、とても楽しいものでしたね。
今も、より良い形を常に考えていますが、
商品として自信を持って販売できるまでには5年かかりました。

 はじめての仕事は15歳

ーーお店を立ち上げてから11年目とのことですが。

一番最初に仕事を始めたのが15才のときです。
東中野に動物堂というペットショップがあったんですよ。
そこには野生動物の猿とか、ハリネズミとか、普通のペットショップでは売ってないようなのばかりを売ってるお店でした。
そこの一角で「自由なものを販売していいよ」と言われ、
山から捕ってきたナメクジとか、ミミズとか、いろんな虫を販売してました。

その時にお客さんに虫の説明をして、お客さんが
「あー、すごいかわいいですね」って言って買ってくれたのがすごい嬉しくて。

「ペットショップで働こう」って、その時に思いました。
高2のときに仕事のほうが楽しくなってしまって、高2で中退して「動物堂」に勤めたんですよ。

ーー高校2年で決断とは。迷いはなかったですか?

この時は、まったく迷いはありませんでした。
両親は、高校は卒業してほしいと言っていましたが、
夢中になるとそれしか見えなくなる性格なので・・・。

ただ、その後、「動物堂」のお店の内容がガラリと変わりました。
今までは野生動物を扱うお店だったのが、フクロウ専門店になったんです。
それをきっかけにそこを辞めて、別のペットショップに勤めることにしました。17歳の頃です。
そして次に、「爬虫類倶楽部」という中野にある爬虫類の専門店
社員として勤め始めました。哺乳類担当として、猿などを売っていました。

AntRoomは20歳から始めてますね。
最初はほとんど趣味で、副業みたいにやっていました。

「アリって意外と、受け入れやすい形をしています」

ーー毎月どれくらいの注文がありますか?

日本だけで、月に100~150件の発送がありますね。
北海道から沖縄まで、全国に送ってます。リピーターの方も、新規の方もいますね。
夏の時期は新規のお客さんが多くて、自由研究に使う方もいます。
そこから、種類を増やしていく方も多いです。

 ーーアリの需要、予想よりはるかに多いです。お客さんの男女比に、違いはありますか?

8割が男性で2割が女性です。アリを飼われている方は、虫好きじゃない方が多いんですよ。
今まで生き物を飼ったことが無い人も多いですね。

アリって一番身近な虫の一つで、意外と受け入れやすい形をしています。
アリが家族で暮らしている様子を説明すると、愛情が芽生える人が多いですね。

 ーーご自分で、なんで生き物が好きなのか理由を考えたことはありますか?

ないですね。生まれた時から生き物が好きなので。虫が好きなのが当たり前で。
目黒の同級生も、大人になるにつれて虫から離れていきましたが、虫への興味を失ってしまう方が不思議です。

ーーお勤めをしているときや、独立してからでも、何か仕事に対して迷いが生じたことはありますか?

独立したときは、自分一人ではなく妻がいたので、安定した収入を捨てて自営になることに不安はありました。
何もかも自分で考え、決め、行動しないといけないというのは、
雇われている時には感じたことのない不安というのがあります。

その逆に、「何もかも自由にできる」という、雇われていては絶対に感じることのできない自由や喜びがあります。
自分の性格には、誰かに雇われるよりも、今のような自由なスタイルが合っています。

 ーーつらいことはありますか?

ないですね。

 ーーそうなんですか!そんなことってあるんですね。その、アリって儲かりますか?

アリは、まぁ、生活はできてますね。
結構外国に行ったりするのも、お金かかります。

沖縄にも毎月行くので、旅費はかかりますけど、その分いっぱい採ってくればいいので。

ドイツだとアリがペットとして人気で、アリの専門店もたくさんあるんですよ。
日本には今のところないんですけど。
ドイツは、爬虫類を飼育している人も多いですね。
生き物の飼育に本格的に取り組んでいる人は日本より圧倒的に多いです。