ものを作る人、作品を発表する人は、その「アウトプット」をコンスタントに行っていくために「インプット」の作業も必要だろう。脚本家の古沢良太さんは、どのようなインプットの作業を行っているのだろうか。

――脚本を執筆する仕事は「アウトプット」にあたると思いますが、そのための「インプット」の作業として意識的に行っていることはありますか。映画やドラマを見る、本を読むなど、いろいろあると思いますが……。

 特別に「インプット」と意識して作品を見ている……ということはないですね。でも、何をしていてもインプットになると思いますよ。たとえば僕は、自分の心の動きをなるべく意識して考えるようにしています。腹が立ったときは「何で腹が立ったんだろう」と考えるし、感動したときは「自分は今、何に対して感動しているんだろう」と考え、理解しようとします。そうやって考えたことは、脚本にも生かすことができます。

――映画を見たり本を読んだりしなくても、そうやって考えることで色々なインプットができるわけですね。

 

 そうですね。あと腹が立った理由とかを考えていくと、怒りも鎮まって怒らなくなるんですよね。たとえば子供と接していると、ときどき怒鳴っちゃうこともあるんですけど、冷静になって考えると大体は僕の側に問題があって。「自分が何か急いでいた」とか、「忙しい中で手をわずらわされてイラッとした」とか、子どもの問題じゃないんです。あと、そうやって子供に怒ってしまう原因を考えてみて、「相手が子供で、自分に絶対服従する相手だと思うから怒るんだろうな」とも気づきました。一人の人間だと思えば簡単には怒鳴れないです。

 
 
〈明日の質問は……Q「この先の脚本家としての目標は何でしょうか。」です。〉