とっても奥が深い腕時計の世界。ウンチクから注目のモデルまで、わかりやすく解説します。
今回のテーマは「ミリタリーウオッチがウケた理由」。
前編ではヒットしている理由として、あの無印良品との共通点で検証。シンプル、安い、に続く3つ目のキーワードは果たして?
いつの時代も男心をくすぐってやまないミリタリーウオッチ。*編集部資料写真より

■ 無印とミリタリーウオッチ、3つ目の共通点は?

 前回、ミリタリーウオッチが安いのには理由があるとお話ししましたが、それは端的に言えば消耗品で大量生産が必要だからです。軍用時計なんて1〜2年使えれば十分だし、何千何万の兵士に支給する訳ですから安く済ませたいですよね。同じく無印だって大量生産品。合理的なコストダウンは必須です。消耗品は言い過ぎかもしれませんが、壊れたら修理して何十年も使うものじゃありません。いわゆる一生モノではない実用品という点で、ミリタリーウオッチと無印良品は同じというわけです。

 

 さて「シンプル」「安さ」ときて、最後のキーワードは「機能性」です。デスク、ベッド、インテリア小物、キッチン用品…。無印良品が部屋にあふれかえるのは、シンプルなデザイン性のせいだけではなく、単に使えるアイテムが多いからですよね。必要最低限の機能性はしっかり持っているわけです。では、時計にとっての必要最低限の機能といえば、もちろん時間が見やすいということになります。その点、ミリタリーウオッチの視認性は特質すべきものがあるんです。銃弾が飛び交う緊迫した戦場で、悠長に時計を見返す余裕なんてものはありません。一瞬で時刻を読み取らなければいけないのです。そのため、インデックスはアラビア数字を採用、そこに夜光塗料を塗布しています。そして、基本針は最小限の3本、それも太めのものが多く見られます。安価とは言え、しっかり時計本来の役目を果たしているのです。余計な機能を盛らずに潔く必要なことに特化した機能性は、無印とミリタリーウオッチに共通した特徴と言えるのではないでしょうか。

 これまで、3つのキーワードから「ミリタリーウオッチ=無印良品」説を紐解いてきましたが、こうして考えると、国民的ブランドに成長した無印良品同様、ミリタリーウオッチもしっかり定番化する気がしてきます。シンプルでおしゃれ感があり、お手頃な価格、それいてしっかり実用性は満たしている、必要以上の出費を好まず、身の丈にあったものを選ぶ賢いカスタマーが見逃すわけありませんよね。みなさんも「とりあえずミリタリーウオッチ」買っちゃいませんか?