自分のやりたいことだけやって生きていくのは難しい――。大人への階段を一歩ずつ登っていくと、ふと虚しい気持ちになることがある。でもそうとも限らないと、気づかせてくれたのが、東京・池袋でSTUDIO REGALを主宰する人気パーソナルトレーナーのCHAZさんだ。鳥とたわむれた少年時代、自衛隊では空を飛び、NY、LAでダンス修行…常に自分の好奇心に正直に行動し、生きてきた。そしてその一見バラバラに見える体験が、点と点とでつながっていまの仕事にいかされているという。その半生と、18-22歳、STREET JACK世代へのアドバイスを聞いた。

 ■孔雀から羊まで!?動物とたわむれた野生児

 

 釧路生まれのCHAZさん。道産子らしく、いまでも大好物はジンギスカン。少年時代はどんな子供だったのだろうか。

「動物が好きでした。動物を庭にバッと放して追いかけっこしたりして。そうやって反射神経を鍛えていきました。鳥をつかまえるのってすごく反射神経を必要とするんですよ」

 いきなり度肝を抜かれた。「動物が好き」な子どもは世に多くいるが、その遊び方がCHAZさんはワイルドすぎる。飼っていた動物も変わっていた。

「孔雀、七面鳥、アローカナ、金鶏…そういう珍しい鳥を飼っていました。孔雀は中学生のときに、新聞配達をして貯めたお金で飼いましたね。孔雀は1回脱走したことがあって、街中大騒ぎになりました。逃げて工場の屋根に飛び移ったところを、うちの父親がはしごをもって捕まえにいく。そしてまた逃げられる、みたいな。そのときに毛が抜けるのですが、その毛をギャラリー全員にお詫びとして渡してみたり(笑)。あとは羊も飼っていて、散歩させていたらよく二度見されました『…ん? 犬じゃないぞ』って」

 そうして動物とたわむれ、野生に生きた少年時代。スポーツももちろん大好きだった。

「小学生のときにのめりこんでいたのは空手です。2年生のとき、新人戦で優勝しました。そして中学生からは父親がやっていたバレーボールを始めました」

 高校生からは、バレーボールに加え、ボクシングにも挑戦。二足のわらじをはいた。誰に強制されたわけではないけれど、ハードな高校生活だった。

「学校の授業が終わって部活のバレーボール。その後ボクシングです。毎日5時間ぐらい体を動かしてへとへとになって家に帰るという生活でした。とくにボクシングは漫画のような減量をこなしました。食べ盛りな時期でしたが、みんながはご飯を“かきこむ”時間に、僕はりんごを片手に持って体育館に“かけこむ”(笑)」

 そう語るCHAZさんはとにかく楽しそうだった。

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