育児を通した夫婦関係について、「夫」目線で考える本特集「『イクメン』って結局なに?」。最終章ではここまで、夫婦関係がうまくいっているという男性、女性それぞれが、どのような努力をしているかについて、話を聞いてきた。
そこで今回は、円満な関係を築いている夫婦が実際にどのようなコミュニケーションをとっているのかについて、二組の夫婦に詳しく話を聞き、方法論を考えてみたい。
 

■阿吽の呼吸は日常会話から生まれる

「寝かしつけや授乳など直接的な子どもとのコミュニケーションは妻が主に担当。僕はおもちゃの片付けや洗濯物といった環境整備を積極的にやることで、お互いをフォローし合っています」と話すのは、0歳11か月の赤ちゃんがいる藤原家の夫、隆さん(仮名)。
 母親ひとりで育児・家事をこなさなければならない「ワンオペ育児」が問題視されている昨今、藤原家のように暗黙の了解で役割分担ができている家庭は珍しいのかもしれない。“ママが寝かしつけに寝室に行ったタイミングで、パパがリビングのおもちゃを片付ける”といった、阿吽の呼吸ともいえるチームワークを発揮するためには「どんなささいなことでも会話することが大事」だという。妻の美佐さん(仮名)は、洗い物などをしながら、その日あったことを話すのが日課だとか。

 夫婦といえども、結局は“他人”。お互いの気持ちを“察する”のはエスパーでもない限り難しいもの。だからこそ、毎日会話をすることが大事なのかもしれない。
「私ひとりに決定権が委ねられ、抱え込むには限界があります。現状をシェアすることで、日中不在の夫に当事者意識が芽生えるのだと思います」というふうに、ビジネスの基本である“報告・連絡・相談=ほうれんそう”を家庭でも実践することが、夫にスムーズな育児・家事参加を促すのだ。

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