毎日肌につける石けん。もしその石けんが自分の肌に合わない化学物質が多く含まれていたとしたら……。もしそれが原因で肌荒れになっていたとしたら……。自分のきれいな肌を取り戻すには、まずは毎日使用している石けんに注意してほしいと警鐘をならすのは、手作り石けん作家でヨガの指導者でもある井出順子先生。毎日使う石けんを手作りするのはハードルが高い!? お金がかかりそう!? と思っている皆さん。実はそうではないのです。手作り石けんは肌だけでなく、お財布や心にも優しい理由を、初著書『石けんだけで肌はきれいになる』も上梓した井出先生が解説します。

五感を磨く手作り石けんで「自分のアンテナ」を取り戻そう。

 コールドプロセス製法で作られた自然な石けんが肌にとっていかに素晴らしいか、これまでの記事と拙著「石けんだけで肌はきれいになる」でもお伝えしてきました。本の中でご紹介した手作り石けんのレシピは、肌に負担をかけずにきれいにしてくれるうえ、うっとりするような使い心地で使うたびに感動を味わえます。この石けんに出合って手放せなくなった、という人はこれまでにたくさん見てきました。

 同じ製法の石けんは市販のものを探して買うこともできるのですが、「手作り石けん」を自分で作るメリットが大きいことをご存知でしょうか。実は肌にいいだけでなく、お財布にも心にも嬉しいことがあるのです。

 そもそも、この石けんを買おうとしても市販のものはあまり見かけません。あったとしても一般的な石けんやクレンジング剤に比べて高価です。それは何故でしょうか?

 その理由の一つに「コールドプロセス製法」という石けん作りの独特な工程があります。材料の植物オイル、水、苛性ソーダを混ぜ合わせてから室内で1ヶ月以上熟成するという工程が不可欠になります。熱を加えて一気に作り上げる他の製法とは違い、素材がダメージを受けることがなく、じっくりと石けんになっていくのを日夜待つのです。そんな丁寧な製造過程も使い心地の良さにつながっています。

 ただ、丁寧に作られるということは大量生産には向かないということ。そのため「コールドプロセス製法の石けん」は普通のお店やドラッグストアなどでは目にする機会がないのです。自然派メーカーから出ているのを見つけたとしても一般的な石けんに比べて高価なのは、その背景にコールドプロセス製法ならではの手間、時間、材料などの要素があります。その事情を知っていれば納得ができます。

 ただ価格の理由に納得ができても、それを継続して使い続けるとなると、お財布に対してプレッシャーを感じてしまう可能性があります。肌をきれいにするマストアイテムの石けんが、日々小さくなっていくのを心配しながら使う・・・という小さなストレスはできたら避けたいもの。

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