新刊『教育現場の7大問題』を上梓したジャーナリストの前屋毅氏が、昨今問題になっている教員不足の真因を解く。

■低賃金でブラックな非正規教員には人が集まらない

 

 教員不足が深刻な状況にあるが、「安上がりに済まそう」という行政の姿勢にこそ、根本的な原因がある。

 広島県の公立小・中学校の35校で38人の教員が不足していることが県教育委員会の調査で明らかになったのは、5月15日のことだった。これについて同県の湯崎英彦知事は記者会見で、夏休みに補習をしなければならない懸念が出ていると述べたうえで、「非常に由々しき事態だとおもっている。生徒たちにしわ寄せがいくのは、できるだけ避けることが望ましい」と語っている。

 まるで自然発生的な事故であり、「自分たちに責任はない」と言わんばかりの知事の発言である。しかし、これは明らかに「採用計画のミス」でしかない。

 不足していた教員38人の内訳をみると、「臨時採用の教員26人、非常勤講師12人」だという。つまり、「非正規」の教員だというのだ。

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