◆猫の寿命は20年以上も

 

 長寿国として知られる日本では、人間の平均寿命が男女ともに80歳を超えた。戦争や紛争などがないことはもちろん、医療技術が進歩したおかげともいえる。今後もさらに寿命が延びるという予測もあるほどだ。

 ほかの動物はどうだろうか。私たちの身近に存在する動物といえば、犬と猫があげられる。犬は犬種によっても異なるが、大型犬(10~12、13年)よりも小型犬(12~15歳前後)の方が長生きする傾向にある。ひと昔前は、犬が10歳を超えると「長生きしているな」と思われたものだが、現在はフードや医療が進んだことによって、10歳以上でも元気に暮らす犬が増えたように感じる。とくに小型犬は、犬種を問わず、15歳以上の個体を何頭も見てきた。

 猫の場合はどうだろうか。アメリカンショートヘアやマンチカンなど、さまざまな種類があるが、じつはどれも「イエネコ」に分類され、平均寿命は15歳前後とされている。純血種は遺伝性の疾患を抱えやすい傾向があり、雑種の方が長生きするようだ。

 飼育環境によっても、寿命は異なる。一般社団法人 ペットフード協会の「平成29年(2017年)全国犬猫飼育実態調査」によれば、「家の外に出ない」猫の平均寿命は16.25歳、「家の外に出る」猫は13.83歳と大きな差が見られたという。外に出る猫は、交通事故などで命を落としたり、病気に感染したりするリスクがある。そのため、現在では完全室内飼育をよしとする傾向が見られる。

 こうしたデータから犬と猫を比較すると、猫の方が長生きする傾向にある。ペットを飼っている知り合いに調査したところ、すでに亡くなった犬猫を含め、犬は18歳(ミニチュア・ダックスフンド)、猫は21歳(雑種)が最長だった。やはり、猫の方が長生きするというのは本当かもしれない。

 これから猫を迎えるならば、こうした寿命についても考える必要がある。何歳まで生きるかはわからないが、20歳以上も生きる可能性があるわけだ。20年後も猫と暮らせる環境にあるか、世話する体力があるか。「猫と暮らしたい」という思いだけではなく、将来を見据えることが重要だ。

 さすがに20年後まで世話できるかわからない……。そう思ったら、「飼わない」という選択も必要。猫の将来を考えてこそ、真の「愛猫家」といえるのではないだろうか。

 本誌7月号では、「猫と一生、幸せに暮らす」をテーマに、猫との暮らしを特集している。残念ながら、いまは猫と暮らせないという人にも楽しめる企画が盛りだくさん。キュートな写真に癒されることだろう。