御利益1000倍(ところによって四万六千倍!)
千日詣り

平安時代から女性の信仰を集めてきた清水寺は千日詣りでも有名

  寺社はいつ行っても心洗われるものだが、どうせお参りするなら御利益が大きい日のほうがいい。そういう人は縁日にお参りするといい。この日は御本尊や御祭神とご縁ができるとされているからだ。
 しかし、8月にはもっとすごい日がある。

 それは「功徳日(くどくにち)」と呼ばれている日で、一日の参拝で1000日分あるいは46000日分の御利益が得られるといわれる。まさに御利益の大盤振る舞いだ。

 たとえば、大阪市の四天王寺の千日詣り。8月9日・10日は秘仏「試みの観音」の御開帳があり、これを拝すると1000日分参拝したのと同じ功徳があるという。藤井寺市の葛井寺は9日一日だけだが、国宝の本尊・千手観音の御開帳があり、300もの屋台が参道を埋める。紫式部が参籠して『源氏物語』を書いたことで知られる滋賀県大津市の石山寺の千日詣りや、お水取りで有名な東大寺二月堂の功徳日も8月9日だ。

国宝の本尊・千手観音坐像を擁する西国三十三所霊場第5番札所・葛井寺
紫式部も参籠して『源氏物語』を書いたという石山寺

 46000日分の御利益があるのは神戸市の摩耶山天上寺の四万六千日大祭。8日・9日の開催で、屋外で行われる大規模な護摩、柴燈大護摩も行われる。

 全国の愛宕神社の総本宮である京都市の愛宕神社の千日詣のようにすでに終わってしまったところもある(7月31日夜~8月1日早朝)が、同じ京都の清水寺の千日詣りは8月9日~16日と期間が長いのがありがたい。この期間は本堂内々陣の特別拝観ができる。このうち14日~16日は夜間拝観も可能だ(21時受付終了)。

 関東では新暦(太陽暦)で行事が行われることが多いので、千日詣り・四万六千日は7月が多い(たとえば浅草寺の四万六千日は7月9日・10日)が、鎌倉では8月10日に四万六千日がある。鎌倉でもっとも古いお寺とされる杉本寺や、十一面観音の大仏で有名な長谷寺などが有名。栃木市のみかも不動尊(三毳不動尊)の千日詣りは8月15日だ。

杉本寺は坂東三十三所霊場第1番札所でもある
長谷寺の本尊・十一面観音像は奈良の長谷寺の本尊と同木で造られたという
■Access
 『四天王寺』  
  ・地下鉄谷町線・四天王寺前夕陽ヶ丘駅より徒歩4分
 『葛井寺』
  ・近鉄南大阪線・藤井寺駅より徒歩4分
 『石山寺』
  ・京阪石山坂本線・京阪石山寺駅より徒歩10分
 『東大寺』  
  ・JR、近鉄奈良駅より バス、大仏殿春日大社前下車
 『摩耶山天上寺』
  ・三宮駅よりバス摩耶ケーブル下下車、→星の駅
 『石山寺』
  ・京阪石山坂本線・京阪石山寺駅より徒歩10分
 『清水寺』
  ・バス停五条坂下より徒歩10分
 『杉本寺』  
  ・JR横須賀線・鎌倉駅よりバス、杉本観音下車
 『長谷寺』
  ・江ノ電・長谷駅より徒歩5分
 『みかも不動尊』
  ・東北自動車道/佐野藤岡ICより、小山方面
   
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