■栃木弁のだいじは「大丈夫」

 

 今年のお盆は長期休暇を取りやすく、9連休を楽しむという声も少なくない。夏休みには旅行をしたり、実家に帰省したりすることがあるだろう。いつもと違う場所で現地の人とふれあうと、さまざまな「方言」に遭遇するものだ。

 筆者の故郷である栃木県は、なまりは多少あるものの、単語そのものは標準語とほぼ変わらない。そのため、方言とは知らずに使っていた言葉が多数存在する。たとえば、「だいじ」という言葉だ。辞書を引けば、「重大な事柄」「大切」などの意味が紹介されている。

 しかし、栃木弁のだいじは「大丈夫」という意味になる。くしゃみをした人に対して「だいじ?」と声をかける場合は、風邪をひいたのではないか、大丈夫か、という意味合いになるのだ。声をかけられた側も、問題がなければ「だいじ」と返答する。こうしたやり取りが当たり前だったので、上京して通じなかったときにはじめてこれが方言であることに気付いた。

 さらに栃木弁がややこしいのは、標準語の「大事」も会話に盛り込まれる点である。文脈から理解することが可能ではあるが、他県民は混同してしまうようだ。

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