自分のヘンなところというものは、誰かから指摘されて初めて気づくものである。日本人サラリーマン社会のど真ん中で生きる人の語りから始まり、日本で働く外国人サラリーマンや、外国で働く日本人サラリーマンらの視点を通して、日本のサラリーマンの「ここがヘンだよ」を解いていく。英国在住ジャーナリストの竹鼻智氏がつづる。シリーズ第6回で話を聞いたのは、外国の日系企業で働く、現地採用日本人サラリーマン。

グローバルな環境では生き残れないタイプが多い

 

 日本で生まれ育った生粋の日本人ながら、大人になってから海外で暮らしはじめ、2006年から現在も英国のロンドンで働く高松さん(仮名。金融機関/40代男性)。幼稚園から大学まで日本で教育を受け、大学卒業後に3年間日本企業でドメドメ日本人サラリーマンの下積みも経験した。現在、英国の日本企業で働く高松さんに、このテーマについて語って貰った。

「日本人サラリーマンというか、ガラパゴス星人、ですかね。言葉の壁だけでなく、何かとグローバルな環境では生き残れないタイプの人が多いです。日本と同じ感覚で仕事ができないことについて、文句ばかり言ってる人をよく見かけます。ここが日本ではなく、周りの同僚も上司も部下も日本人ではない人ばかりなのに、日本と同じ結果を求めようとしても無理なことが、何故分からないのでしょうか」

 長い間欧州で暮らし、現地人社会に馴染んでいる様子の高松さんだが、現地の日本人社会との付き合いもあるという。私生活、仕事ともに、現地化した生活も送りながら、日本人サラリーマンとも同等に付き合いを保っており、このテーマに対して独自の視点というものも持ち合わせているようだ。

「普段、気の合う友達として付き合いのある日本人サラリーマンもいるので、個人的には日本人が嫌いという訳ではないのですが、仕事のやり方という面では、本当にガラパゴス的ですね。駐在員の人にたまにいるのですが、現地社員から嘲笑の的になるような仕事のやり方は、日本のイメージを悪くするので止めて欲しい、と思います。

 誰も読まないような資料を一生懸命作ったり作らせたり、誰も話しを聞いていないような会議をやって仕事をしている気になっている人がいますが、周りからすればいい迷惑です。そのくせ、本当に大事な会議で半分眠った顔をして、何も聞いていない部長さん。普段どれだけ頑張って権威を保とうとしても、もう笑うしかありません」

 日本人サラリーマン、というカテゴリーの人たちを複数の角度から見てきた経験を持つ高松さんだが、やはり分類的には自分もその一員である以上、フォローも忘れない。いつまでも抜けない、生まれ育った日本で得た感覚だろうか。