■プロトコルの覇権争い、スケーリング、インターフェイス。

 キラーアプリケーションが誕生したとしても、まだまだブロックチェーンは技術的な課題を抱えている。ひとつは、プロトコルの覇権争いだ。プロトコルとはOSと言い換えてもいい。

「ざっくり言うと、IOSのアプリを作るのか、アンドロイドのアプリを作るのかということです。老舗のEthereum(イーサリアム)に対して、それを越えようとする中華系のNEO(ネオ)などが出てきています」

 この争いが落ち着くまでは、日本の企業も、ブロックチェーン開発に本格的に取り組むことができない。

 また、プラットフォーム上にあるサービスの数もまだ足りないという。面白いサービスが出てくればおのずとプラットフォーム自体の価値が高まっていく。

 ところが、ここで問題となるのが「スケーリング」である。

「スケーリングの部分が難しいんです。これは要するに処理できる取引量に制限があるということ。解決方法はいろいろあります。ブロックの中に入れるトランザクションのサイズを大きくする。ブロックチェーンとは別の所で処理した結果だけを入れる。ここが解決されれば様々なサービスが出てきます」

 そして、これらの様々なサービスが登場してくるようになったとき、現れるのが「インターフェイス」の問題である。

「わたしは、インターフェイスの問題を解決しようとしています。将来的にブロックチェーンがいくつも生まれ、それぞれに便利なサービスが生まれたとき、複数のサービスを気軽に扱えるインターフェイスが必要になる。ちょうどIT革命の最後にスマホというインターフェイスが登場して、世の中に様々なWebサービスが普及したように」

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